畜産 畜産分野の各種業務の情報、情報誌「畜産の情報」の記事、統計資料など

ホーム > 畜産 > 畜産の情報 > 26年1〜3月の豚肉生産量は前年比2.4%増

海外需給【豚肉/EU】畜産の情報 2026年8月号

26年1〜3月の豚肉生産量は前年比2.4%増

印刷ページ
26年3月の豚肉生産量は前年同月比7.6%増
 欧州委員会によると、2026年3月の豚肉生産量(EU27カ国)は199万4000トン(前年同月比7.6%増)となり、前年同月をかなりの程度上回った(図1、表1)。豚と畜頭数が2047万頭(同7.2%増)と前年同月をかなりの程度上回ったこと、1頭当たりの枝肉重量が97.42キログラム(同0.4%増)とわずかに増加したことが生産量の増加につながった。
26年累計(1〜3月)の生産量は、580万5000トン(前年同期比2.4%増)とわずかに増加した。
 26年1〜3月の生産量を主要生産国に見ると、厳格な環境規制の影響で飼養頭数の減少が続くオランダ(同8.0%減)が減少したものの、1頭当たりの枝肉重量およびと畜頭数が増加したスペイン(同5.5%増)、と畜頭数が増加したデンマーク(同8.5%増)などが増加した。
 一方で、肥育豚の頭数に影響する26年1〜4月の子豚輸出頭数がオランダ(同47.7%減)やデンマーク(同21.6%減)で大幅に減少していることから、生産量は欧州委員会の予測(注1)にあるように、今年中に調整局面に移る可能性が高いとみられる。

(注1)2026年5月に更新された欧州委員会の年次予測では、26年の豚肉生産量は、前年から1.0%減少と発表。
 



 
 
26年5月の豚枝肉卸売価格は前年同月を大幅に下回る
 欧州委員会によると、2026年5月の豚枝肉卸売価格(EU27カ国)は、1キログラム当たり1.62ユーロ(303円:1ユーロ=186.85円(注2)、前年同月比22.4%安)と、前年同月を大幅に下回った(図2)。価格は28カ月連続で前年同月を下回っている。
 この背景として、生産量の減少ペースが鈍化しているほか、中国によるEU産豚肉に対するアンチダンピング関税の賦課(注3)などに伴い、出荷先がアジア向けからEU域内向けに変更されたことなどを受け、同域内の需給が緩和していることなどがある。

(注2)三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「月末・月中平均の為替相場」の2026年6月末TTS相場。
(注3)海外情報「EU産豚肉に対し中国がアンチダンピング関税賦課を開始(EU、中国)」(https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_004272.html)をご参照ください。

 
 
 
26年4月の豚肉輸出量は前年同月比0.3%減
 欧州委員会によると、2026年4月のEU域外への豚肉輸出量(EU27カ国)は、16万8252トン(前年同月比0.3%減)と前年同月並みとなった(表2)。アンチダンピング関税の影響が続く中国向け(同29.0%減)、スペインでのアフリカ豚熱(ASF)発生に伴う輸入停止措置が継続されている日本向け(同19.0%減)などの主要輸出先向けの減少が続いている。なお、フィリピン向け(同17.4%減)も減少しているが、ASFの地域主義(ゾーニング)に基づく輸入条件が整備され、未発生の低リスク地域で26年5月8日以降にと畜された豚肉については、輸入停止措置が解除されている。
 
(調査情報部)