3.国際価格動向
最終更新日:2012年10月10日
3.国際価格動向
2012年10月
ニューヨーク粗糖相場の動き(8/1〜9/20)
〜供給過剰感が強まり、軟調に推移〜
8月のニューヨーク粗糖先物相場(期近10月限)は、世界的な供給過剰感から月間を通して軟調に推移し、月初の1ポンド当たり22.56セントから、月末には同19.78セントに下落した。世界最大の生産・輸出国ブラジルでは、主産地中南部で4〜6月に平年を上回る降雨が続き、砂糖生産と輸出港での船積みに遅れが生じていた。しかし、7月以降は乾燥した天候が続き、砂糖生産ペースが回復したため同国の供給懸念は後退した。また、世界第3位の輸出国豪州でも、6月中旬の製糖開始時は降雨の影響で生産が遅れていたが、8月以降は乾燥した天候により製糖が順調に行われ、相場下落の一因となった。
9月初めの相場は、前月に引き続き供給過剰感から下落傾向で推移した。その後、最大消費国インドでモンスーン期の降雨不足による減産が見込まれ、輸出減少が予測されたことなどから相場は上昇した。さらに、13日に米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第3弾(QE3)の導入を決定したことを受け、商品市況全般が上昇したことから、17日の相場は20セントを上回る水準にまで上昇した。しかしながら、その後は中国の来年度の生産が豊作となり、輸入需要は減少するとの見方が広がったことなどから相場は下落し、20日時点で1ポンド当たり19.21セントとなった。
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