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砂糖の国内需給

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最終更新日:2013年1月10日

砂糖の国内需給

2013年1月

調査情報部

1.需給見通し

 
 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」により、砂糖等に関して適切な価格調整を図るため、四半期毎に砂糖及び異性化糖の需給見通しを公表することとしており、12月に平成24砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第2回)を公表した。


(1)砂糖の消費
 〜平成24砂糖年度は、対前年6万トン増加の206万4000トンの見通し〜

 平成24砂糖年度の総消費量は206万4000トンと見通している。内訳を見てみると、分蜜糖203万トン、含蜜糖3万4000トンとなっている。  分蜜糖については、近年の消費動向を基に、東日本大震災からの復興の進捗及び国際糖価の安定等の傾向を踏まえ、対前年5万8000トン増加の203万トンと見通している。  含蜜糖については、近年の消費動向を勘案し、対前年2000トン増加の3万4000トンと見通している。


(2)砂糖の供給
 〜平成24砂糖年度は、対前年1万6000トン減少の203万7000トンの見通し〜

 平成24砂糖年度の総供給量は203万7000トンと見通している。内訳を見てみると、国内産糖69万3000トン、輸入糖134万4000トンとなっている。  てん菜については、小麦、そば等への転換等により、作付面積が前年産に比べて減少したことに加えて、8月以降の高温・多雨や褐斑病の影響により、糖度が平年を大幅に下回ったことから、産糖量は対前年6000トン減少の55万9000トンと見通している。また、供給量は対前年6000トン減少の55万8000トンと見通している。

 さとうきびについては、株出面積の増加により収穫面積は前年産に比べて増加したものの、昨年の不作による影響や今夏の度重なる台風の襲来により被害を受けたことから、産糖量は13万2000トンと見通している。また、供給量は対前年2万2000トン増加の12万6000トンと見通している。

 国内産含蜜糖供給量については、沖縄県及び鹿児島県の南西諸島での製造状況を勘案し、対前年3000トン増加の9000トンと見通している。

 分蜜糖の輸入量は、消費量の見通し、国内産糖供給量及び在庫変動を勘案して対前年3万5000トン減少の133万3000トンと見通している。また、含蜜糖の輸入量は、最近の輸入動向等を踏まえ対前年同の1万1000トンと見通している。


(3)異性化糖の需給
  〜平成24砂糖年度は、対前年1万トン減少の80万2000トンの見通し〜

 平成24砂糖年度の消費量は、近年の消費動向等を踏まえ、80万2000トンと見通している。なお、供給量は消費量に見合った量が供給されるものとして見通している。
 
 
 
 
 

2.輸入動向

 財務省「貿易統計」によると、2012年10月の甘しゃ糖・分蜜糖の輸入量は、13万3071トン(前年同月比12.9%増、前月比1.7%減)であった。また、同月の平均輸入価格は、4万3707円(前年同月比25.5%安、前月比4.4%減)であった。

 同月の国別輸入量を見てみると、タイが6万2057トン(前年同月比15.4%増、前月比2.1%減)、豪州が7万1014トン(前年同月比46.4%増、前月比1.4%減)であった。
 
 一方、同月の国別輸入価格は、タイが4万3283円(前年同月比24.1%減、前月比7.2%減)、豪州が4万4078円(前年同月比28.3%減、前月比1.8%減)であった。
 
 

3.市場の動き

〜荷動きは小動き〜

 11月の砂糖の荷動きは、大小袋とも好調な小動きを見せたものの、オーダーは小口化しているとのことであった。同月の精糖出荷量は、前年水準を大きく上回ったが、これは前年同月出荷量が仮需の反動で過去最低水準に落ち込んだものから通常の荷動きを回復した結果によるものであった。

 また、トウモロコシの高騰を受けて、異性化糖の果糖分55%物(大口需要家向け、タンクローリー物、東京地区)の平均価格が昨年7月上旬以来、キログラム7円の値上げとなる同145.5円となった。

 11月の砂糖の日経相場(東京)上白大袋価格は、粗糖の国際価格下落を受けて、精糖各社が7月中旬に建値(出荷価格)をキログラム当たり3円引き下げて以来、同182〜183円の水準で推移した。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-8713