2011/12国際砂糖年度(2011年10月〜2012年9月)における世界の砂糖生産量は1億7550万トン(粗糖換算、前年度比4.9%増)に増加した。世界最大の生産・輸出国ブラジルは、サトウキビの更新(植え替え)停滞や天候不順の影響により単収および糖度が低下したため2005/06年度以来の減産となった。一方、インド、タイ、EU、ロシアなど北半球の主要生産国では作付面積の拡大と良好な天候により生産量が増加し、ブラジルの減産分を補った。また、消費量は1億6827万トン(粗糖換算、同3.0%増)とみられることから、2011/12年度の世界の砂糖需給は供給過剰となった。なお、期末在庫率(期末在庫量/消費量×100)は前年度から3.2ポイント上昇し、32.2パーセントとみられている。
2012/13年度における世界の砂糖生産量は前回予測(2012年1月10日)から50万トン上方修正され、1億8505万トン(粗糖換算、同5.4%増)の増加見通しとなっている。この上方修正は、EU、米国などの生産予測が上方修正されたことを受けたものである。一方、消費量は1億6193万トン(粗糖換算、同3.8%減)と見込まれることから、世界の砂糖需給は前年度に引き続き供給過剰が予測されている。期末在庫率は前年度から9.3ポイント上昇し、41.5パーセントとみられている。
資料:LMC “Quarterly Statistical Update, March 2013”