2013年6月10日現在の予測によると、2012/13国際砂糖年度(2012年10月〜2013年9月)の世界の砂糖生産量は1億8308万トン(粗糖換算、前年度比4.4%増)に増加の見込みである(表1)。生産量の36パーセントを占めるアジアでは、中国およびパキスタンが増産、インドおよびタイでは減産となり、結果的に前年度から97万トン微減の見込みである。さらに、生産量の9パーセントを占めるEUでも減産が見込まれるものの、その他の地域(南米、北米、オセアニア、アフリカ)では増産との見込みから、世界全体では前年度から増加の見込みである。特に、世界最大の生産国であるブラジルでは、サトウキビの増産により砂糖生産量は約260万トンの増産が見込まれている。一方、世界全体の消費量は、1億6870万トン(粗糖換算、同1.9%増)とみられることから、2012/13年度の世界の砂糖需給は、供給過剰と見込まれる。なお、期末在庫率(期末在庫量/消費量×100)は、前年度から5.2ポイント上昇し、46.6パーセントとみられている。
2013/14年度の世界の砂糖生産量は、1億8652万トン(粗糖換算、同1.9%増)と、前年度からさらに増加する見通しである。EUでは、前年度に引き続き減少予測であるが、その他の全ての地域では、前年度よりも増加の見通しである。一方、消費量は、1億7190万トン(粗糖換算、同1.9%増)が見込まれることから、世界の砂糖需給は、前年度に引き続き供給過剰と予測されている。期末在庫率は、前年度から5.0ポイント上昇し、51.6%とみられている(図2)。
資料:Agra CEAS Consulting “WORLD SUGAR SUPPLY BALANCE AND POLICY TREND ANALYSIS, JUNE 2013”