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地域だより

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最終更新日:2013年8月15日

さとうきび灌水推進実演会(うるま市)について

2013年8月

那覇事務所 片倉 杉夫
 


  平成25年8月1日(木)、うるま市与那城西原の生産者の圃場において、中部地区さとうきび生産振興対策協議会の主催でさとうきび灌水推進実演会が開催された。本実演会は、さとうきび生育旺盛期の8月に灌水を実施し、干ばつによる生育不良を防ぐことを目的としたものであり、生産者、沖縄県中部農林土木事務所、農機具メーカーなど約50名が参加した。

 沖縄県では7月に少雨が続き、うるま市に近い読谷村では降水量が9.5ミリ(平年比8.0%)を記録するなど干ばつに見舞われている。この様な中、干ばつ改善の一助となることが期待され、本実演会が開催された。

  開催に当たり、中部地区さとうきび生産振興対策協議会の上門事務局長から「この実演会を通じて、さらなる生産性の向上につなげていただきたい」とのあいさつがあった。(写真1)
 
 続いて、沖縄県中部農林土木事務所の中島副参事から「与勝地下ダムの水を積極的に利用してもらいたい。読谷村長浜土地改良区の灌水の効果実験によると、灌水を行った圃場では灌水を行わなかった圃場よりも、10アール当たり約2.6トンの収量増の可能性がある」との説明があった。(写真2)  
 
〇移動式スプリンクラー

 沖縄県中部農林土木事務所の照喜名農業水利班長により、移動式スプリンクラーを利用した放水の実演が行われた。(写真3)

  移動式スプリンクラーは、2人掛かりの場合、3分程度で容易に組み立てられるものであった。(写真4)

  参加した生産者からは、「移動式スプリンクラーの水は自動で止まるか」との質問の他、「移動式スプリンクラーの取り付け方の説明書を分かりやすくしてもらいたい」「早めに貸してほしい」という要望が挙げられた。

 照喜名農業水利班長からは、「移動式スプリンクラーの水は自動で止まらないため、弁を手動で止める必要があるが、自動に変えることも可能である。その場合、1本当たり2万円程度の費用を要する」との回答があり、スプリンクラーの取り付け方の説明書は分かりやすくイラストを用いたものにする予定であること、スプリンクラーは10セット程度貸し出すことができるとの説明があった。
 
〇灌水チューブ

 灌水チューブを利用した散水が行われた。灌水チューブは、組み立てが容易で、均一に霧状に散水することができる。(写真5、6)
 
〇チューブホース

  JAおきなわ勝連支店中村副支店長兼経済課長によりチューブホースの放水の実演があった。(写真7)
 
 沖縄県の7月の降水量は歴史的に少なく、干ばつになっているこの時期に、さとうきび灌水推進実演会が開催されたことで、生産者の灌水についての意識が高まり干ばつへの対策となること、また、さとうきびの増産につながることを期待したい。
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