英国の調査会社Agra CEAS Consulting 社の2015年3月現在の予測によると、2014/15年度(2014年10月〜翌9月)の世界の砂糖生産量は、1億7969万トン(粗糖換算(以下、特段の断りがない限り砂糖に係る数量は粗糖換算)、前年度比2.8%減)とわずかな減少が見込まれている(
表1)。
地域別に生産量シェアの高い国について見ると、アジアは、インドがやや増産するものの、中国やタイがかなり減産となることから6562万トン(同4.0%減)の見込みである。南米は、ブラジルがかなり減産することから4420万トン(同7.1%減)、北中米は、米国がやや増産、メキシコおよびグアテマラが前年度並みであることから2254万トン(同1.4%増)、EUは、ドイツの大幅な増産やフランスのかなりの増産により1860万トン(同12.7%増)、アフリカは、南アフリカがやや減産するものの、スーダンがかなり増産、エジプトが前年度並みであることから1207万トン(同5.4%増)、東欧は、ウクライナがかなり増産することから956万トン(同10.1%増)、オセアニアは豪州がやや増産となることから473万トン(同3.9%増)の見込みである(
図1)。
同年度の世界の砂糖消費量は、1億7979万トン(同1.8%増)と増加傾向で推移している。これは、消費量の46.7%を占めるアジア(特にインド、中国、インドネシア)が8405万トン(同2.9%増)、同11.3%を占めるアフリカが2038万トン(同2.8%増)と堅調に推移していることによるものである。
同年度は生産量の減少と消費量の増加に伴い、期末在庫率は前年度から3.3ポイント下落し、40.3%になると見込まれている。