英国の調査会社LMC International社の2015年6月現在の予測によると、2014/15年度(10月〜翌9月)の世界の砂糖生産量は、1億8427万トン(粗糖換算(以下、特段の断りがない限り砂糖に係る数量は粗糖換算)、前年度比0.8%増)とわずかな増加が見込まれている(
表1)。
地域別に生産量シェアの高い国について見ると、アジアは、中国が大幅な減産となるものの、インドが大幅に増産し、タイが前年度並みとなることから6913万トン(同0.9%増)の見込みである。南米は、ブラジルがやや減産となることから4522万トン(同6.6%減)、北中米は、米国およびメキシコが前年度並み、グアテマラがやや増加することから2283万トン(同1.8%増)、ヨーロッパは、ドイツの大幅な増産やフランスのかなりの増産により3065万トン(同11.9%増)、アフリカは、南アフリカがやや減産するものの、スーダンがかなりの増産、エジプトが前年度並みであることから1130万トン(同0.6%増)、オセアニアは豪州がかなり増産となることから503万トン(同4.0%増)の見込みである(
図1)。
同年度の世界の砂糖消費量は、1億7485万トン(同0.1%増)と前年度並みと見込まれている。これは、消費量の46.8%を占めるアジア(特にインド、中国、インドネシア)が8239万トン(同2.8%増)、同11.2%を占めるアフリカが1980万トン(同2.9%増)と堅調に推移していることによる。
同年度は生産量の増加に伴い、期末在庫率は前年度から3.0ポイント上昇し、51.5%になると見込まれている。