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4. 日本の主要輸入先国の動向(2015年10月時点予測)

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最終更新日:2015年11月10日

4. 日本の主要輸入先国の動向(2015年10月時点予測)

2015年11月

 2014年の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード1701.14‐110)の輸入量は、132万6355トン(前年比4.0%減)となった。輸入先国の割合を見ると、タイが58.0%(同7.3ポイント増)、豪州が30.0%(同2.5ポイント減)、南アフリカが6.9%(同2.6ポイント増)、フィリピンが3.2%(同4.9ポイント減)、グアテマラが1.7%(同2.6ポイント減)と、この5カ国で輸入量のほぼ全量を占めている(財務省「貿易統計」)。

 主要輸入先国のうちタイおよび豪州は毎月、南アフリカ、フィリピン、グアテマラについては、原則として3カ月に1回の報告とし、今回は南アフリカを報告する。
 
2014/15年度の砂糖生産量は前年度並み、輸出量は大幅に増加見込み
 2014/15砂糖年度(10月〜翌9月)のサトウキビの収穫面積は、149万ヘクタール(前年度比10.0%増)、生産量は北部と中部で干ばつによる生育の遅れがあったものの1億596万トン(同2.2%増)と増加が見込まれる(表6)。製糖歩留まりの低下により、砂糖の生産量は1205万トン(同0.1%減)と見込まれているものの、依然として在庫率が高いことから、輸出量は814万トン(同26.3%増)と前年度に比べ大幅に増加する見込みである。

2015/16年度の砂糖生産量は前年度並み、輸出量は大幅に増加見込み
 2015/16年度は、前年度に引き続きコメからの転換が推進されており、サトウキビの収穫面積は151万ヘクタール(前年度比1.1%増)、生産量は1億800万トン(同1.9%増)と、ともにわずかな増加が見込まれる。砂糖の生産量は、平均的な製糖歩留まりであれば、1203万トン(同0.2%減)とほぼ前年度並みと予想される。最大の粗糖輸出先国であるインドネシアでは、政府が、精製糖の原料不足解消のため粗糖の輸入規制を緩和し、タイから80万トンの追加輸入を許可したことを受け、砂糖の輸出量は1127万トン(同38.5%増)と大幅に増加する見込みである。
 
2014/15年度の砂糖生産量、輸出量はともにかなり増加見込み
 2014/15砂糖年度(4月〜翌3月)は、サトウキビの収穫面積が39万ヘクタール(前年度比5.9%増)とやや拡大することから、生産量は3224万トン(同5.6%増)となり、砂糖の生産量は470万トン(同10.7%増)と、前年度に比べかなり増加する見込みである(表7)。また、砂糖の輸出量は増産に伴い357万トン(同15.9%増)とかなり大きく増加する見込みである。

2015/16年度の砂糖生産量はわずかに増加、輸出量はかなりの増加見込み
 2015/16年度は、サトウキビの収穫面積が39万ヘクタール(前年度比0.2%増)とほぼ前年度並みと見込まれるが、主産地であるクイーンズランド州で懸念されていた降雨量不足も回復しつつあることから、生産量は3305万トン(同2.5%増)とわずかに増加する見込みである。また、砂糖の生産量は479万トン(同2.0%増)とわずかに増加し、輸出量は381万トン(前年度比6.8%増)とかなりの増加が見込まれる。

 一方、豪州農業資源経済科学局(ABARES)が発表した10月時点の2015/16年度の生産予測によると、砂糖の生産量は500万トン(前年度比6.4%増)、輸出量は364万トン(同8.8%増)と見込まれる。

 なお、豪州政府によると、去る10月5日に大筋合意に至った環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉において、米国に対し、年間6万5000トンの追加輸出枠が設定された。これによって、米国への粗糖の割当数量は、年間15万トンとなり、ブラジル、ドミニカ共和国に次ぐ規模となる。
 
2014/15年度の砂糖生産量はかなり減少、輸出量はわずかに減少見込み
 2014/15砂糖年度(4月〜翌3月)のサトウキビの収穫面積は、27万ヘクタール(前年度比2.5%増)とわずかに増加しているものの、干ばつの影響により、生産量は1776万トン(同11.4%減)とかなりの減少が見込まれている(表8)。砂糖の生産量は229万トン(同10.1%減)とかなり減少し、輸出量は80万トン(同1.8%減)とわずかに減少するものと見込まれる。

2015/16年度の砂糖生産量、輸出量ともに大幅に減少見込み
 2015/16年度のサトウキビの収穫面積は、26万ヘクタール(前年度比4.6%減)とやや減少していることに加え、前年に1992年以来最悪の干ばつに見舞われたことから、生産量は1495万トン(同15.8%減)とかなりの減少が見込まれる。砂糖の生産量は、182万トン(同20.5%減)と1995/96年度以来の低水準となり、これを受け、輸出量も20万トン(同74.9%減)と大幅な減少が予想される。
 
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