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地域だより

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最終更新日:2016年1月12日

ゆがふ製糖(株)で製糖開始式が催された

2016年1月

那覇事務所 岡 久季

 球陽製糖株式会社と翔南製糖株式会社が合併して設立されたゆがふ製糖株式会社は、平成27年12月21日(月)に製糖開始式を執り行った。製糖期間は同日から翌年3月22日(火)までの約90日間の予定である。

 式では、はじめに、同社の知念宏彦代表取締役社長から「今シーズンは台風の直撃が無かったことから、原料搬入高は前年を上回ると見込んでおり、糖度も比較的高いものとなっている。この度の合併により工場の稼働日数が長くなったことで、農家にとっても収穫の日程調整がしやすくなった。今回は47年ぶりの年内操業である。丁寧に搾り、一粒でも多くの砂糖を作りたい」とあいさつがあったほか、内閣府沖縄総合事務局農林水産部の遠藤順也部長や、沖縄県農林水産部の島田勉部長(代読:島尻勝広統括監)からは祝辞があった。
 
 続いて、当事務所の天野寿朗所長から「今年産の沖縄本島のサトウキビの生産量、産糖量は前年産より増加の見込みと伺っている。近年の回復傾向が続き、今後の増産を願っている。生産者から、製糖工場、運搬業者に至るまで、糖業に関わる皆さま方の安全と健康を祈念する」と、製糖開始に当たっての祝辞があり、セレモニーの参加者間で乾杯が行われた。
 
 
 
 当日配布された資料によると、工場へ搬入されるサトウキビの量は1日当たり1700トン、今期の車両延べ台数は同310台程度と見込まれている。また、管内のサトウキビ収穫面積は2963ヘクタール(前期比96.5%)と減少したが、収量が10アール当たり4840キロ(同107.5%)と増加していることから、搬入量は14万5000トン(同104.9%)、産糖量は1万7328トン(同103.6%)が見込まれている。

 沖縄本島内での製糖工場が一本化したことにより、生産者にはより適した収穫時期の選定、工場にはスケールメリットを生かしたコスト低減といったメリットが予想される。サトウキビ生産と製糖業の持続的振興につながることが望まれる。
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