2015/16年度の砂糖生産量は前年度並み、輸出量は大幅増の見込み
2015/16砂糖年度(10月〜翌9月)は、前年度に引き続きコメからの転換が推進されており、サトウキビの収穫面積は151万ヘクタール(前年度比1.1%増)、生産量は1億800万トン(同1.9%増)と、ともにわずかな増加が見込まれている(
表6)。 砂糖の生産量は、平均的な製糖歩留まりであれば、1203万トン(同0.2%減)とほぼ前年度並みと予想されている。
サトウキビ砂糖委員会事務局(OCSB)は、1月時点の2015/16年度の砂糖の生産予測を、前回予測の1160万トンから1000万トンに下方修正した。これは、2015年から続いている干ばつの影響により、産糖量の低下が懸念されるためとしている。
また、OCSBによると、砂糖の生産量は、今後5年間にさらに500万トンの増加が予測されている。これは、政府が、生産者に対し収益性の高いサトウキビへの転換を奨励していることに加え、製糖工場の生産能力の拡大や新規ほ場の増加が見込まれていることによるものである。OCSBでは、この増産が実現すれば、主にアジア向けの輸出強化やエタノール増産へつながるとしている。
一方、砂糖の輸出量は、インドネシアへの粗糖の輸出に加え、ミャンマーやスーダンなどへの精製糖の輸出が好調なことから、1077万トン(同31.6%増)と大幅な増加が見込まれている。