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2. 主要国の砂糖需給(2015/16年度6月予測値)

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最終更新日:2016年7月11日

2. 主要国の砂糖需給(2015/16年度6月予測値)

2016年7月

 
【生産量】
 2015/16年度の主要国の砂糖生産量は、ブラジルやインド、EU、タイ、中国という生産量上位5カ国が、軒並み減少と見込まれている。特にEUは、1475万トン(前年度比23.6%減)と減少幅が顕著である。この要因は、夏の干ばつの影響によるポーランドやドイツなどの減産に加え、前年度の生産量が全域で割当数量を超えた反動で、てん菜栽培面積が減少したことによるものとみられる。

 一方、米国は、特にてん菜の生産量が、天候に恵まれ播種が早まったことで増加したことなどから、798万トン(同1.8%増)とわずかな増加が見込まれている。また、パキスタンは、製糖歩留まりが向上したことなどから、584万トン(同3.9%増)とやや増加が見込まれている(図2)。

【消費量】
 2015/16年度の主要国の砂糖消費量は、経済成長や人口増加の著しいアジア圏での増加が見込まれており、砂糖の最大消費国であるインドが2772万トン(前年度比1.6%増)、中国が1710万トン(同3.0%増)、インドネシアが670万トン(同3.9%増)、パキスタンが513万トン(同2.5%増)と見込まれている。

 米国やメキシコは、それぞれ1097万トン(同0.6%増)、490万トン(同1.5%増)といずれも安定した消費量の推移が見込まれている。

 一方、ブラジルは、国内経済低迷の影響などにより1人当たりの消費量の減少が見られることから、1185万トン(同4.4%減)とやや減少が見込まれている。

【輸入量】
 2015/16年度の主要国の砂糖輸入量は、大幅減産が見込まれているEUは、402万トン(前年度比16.4%増)と大幅な増加が見込まれている。また、インドネシアが、375万トン(同7.1%増)とかなりの増加が見込まれている。これは、エルニーニョ現象の影響から砂糖生産量が減少しており、旺盛な国内需要を充足するため、積極的な輸入を行っているとみられる。

 一方、バングラデシュは、海外からの安価な砂糖の流入により国内の砂糖価格が下落したため、同国政府が昨年8月に砂糖に係る輸入関税の引き上げを行ったことなどが影響し、210万トン(同11.8%減)とかなりの減少が見込まれている。

【輸出量】
 2015/16年度の主要国の砂糖輸出量は、最大輸出国であるブラジルが2512万トン(前年度比1.9%増)、豪州が372万トン(同1.0%増)といずれもわずかに増加が見込まれている。

 また、インドは、中央政府が2015年12月に新設した輸出促進政策などにより、350万トン(同34.9%増)と大幅な増加が見込まれている。ただし、後述するように下方修正される可能性もある。

 他方、グアテマラは、主要輸出先国である韓国への輸出量が減少していることなどから、216万トン(同10.5%減)とかなりの減少が見込まれている。

 キューバは、エルニーニョ現象の影響による生産量の減少などから80万トン(同27.3%減)と大幅な減少が見込まれている。
 
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