ホーム > 砂糖 > 海外現地調査報告 > 砂糖の国際需給見通し:生産割当廃止を目前に控えるEUを中心に
最終更新日:2017年2月10日
まず、ISOが発表した2016年11月現在の世界の砂糖需給予測を基に、2016/17年度までの砂糖需給の見通しを以下に記す。
(1)世界の砂糖需給
世界の砂糖生産量は、2008/09年度以降増加傾向で推移し、2012/13年度、2013/14年度と2年連続で1億7000万トンを突破した(表1)。しかし、その後は減少傾向に転じ、2015/16年度はエルニーニョ現象の影響などにより主要国が軒並み減産したことなどから、1億6650万トン(前年度比1.8%減)とわずかな減少が見込まれている。2016/17年度は、前年度からわずかに回復するものの、1億6872万トン(同1.3%増)にとどまると見込まれている。
一方、砂糖消費量は、人口増加や経済成長に伴う所得の向上などから堅調に推移しており、2016/17年度は、1億7491万トン(同2.1%増)とやや増加が見込まれている。また、2年続けて消費量が生産量を上回るとの見通しから世界の砂糖需給のひっ迫化の進行が懸念されている(図1)。