イ.人工甘味料を使用する商品の数
人工甘味料を使用する商品の数は、種類ごとにやや異なった(
図4)。アスパルテームは、「10点以下」と「11〜50点」と「51〜100点」が同率であった。アセスルファムカリウム、スクラロースは、1企業当たり「10点以下」が最も多かった。
ウ.人工甘味料を使用する理由
人工甘味料を使用する理由は、「商品中のカロリーを抑える」が20件と最も多く、次いで「製造原価(製造コスト)を抑える」(10件)、「他の甘味料との併用による甘さ調整」(6件)の順であった(
図5)。
種類別に見ても、おおむね同様の傾向が見られた。
健康志向の高まりにより、飲料や菓子を中心に低カロリーのものが好まれる傾向にあるといえる。他方、製造原価を抑えることを目的とする企業も多いことから、低コスト化を実現する上での重要な原料となっていることがうかがえる。
エ.仕入量の動向
(ア)直近1年間の仕入量
平成28年(1〜12月、以下同じ)の仕入量は、「200キログラム未満」が39%と最も多く、次いで「1トン以上5トン未満」(29%)、「5トン以上」(10%)の順であった(
図6)。
種類別に見ると、アスパルテームとアセスルファムカリウムは「200キログラム」が最も多く、スクラロースは「200キログラム」と「1トン以上5トン未満」が同率で多かった(
図7)。
(イ)昨年と比較した仕入量の動向
平成27年と比較した28年の仕入量の動向は、アスパルテームを除き、「横ばい」が過半を占めた(
図8)。「大幅に増加」「やや増加」と回答した企業は、「既存商品の需要の変動」を理由に挙げ、業種は乳製品製造業などであった。「やや減少」「大幅に減少」と回答した企業は、「商品数の削減」や「商品当たりの含有量の削減」などを理由に挙げ、業種は製菓業、飲料業などであった。
全体として、減少したとする回答が目立ち、その要因が商品の生産の中止・商品設計の見直しによるものであることから、人工甘味料を使用した商品の市場は厳しい競合環境下にあることがうかがえる。