英国の調査会社Agra CEAS Consulting(農産物の需給などを調査する英国の大手民間調査会社)の2018年3月時点の予測によると(以下、特段の断りがない限り同予測に基づく記述)、2017/18砂糖年度(10月〜翌9月)の世界の砂糖生産量は、1億8917万トン(粗糖換算〈以下、特段の断りがない限り砂糖に係る数量は粗糖換算〉、前年度比5.3%増)とやや増加が見込まれている(
表1)。これは、主にアジアやヨーロッパなどの主要地域で増加が見込まれているためである。特に、2017年9月末に生産割当が廃止されたEUは、前年度比18.9%増と大幅な増加が見込まれている。
同年度の世界の砂糖消費量は、アフリカやアジアで、人口増加や経済成長に伴い堅調に推移することから、1億8423万トン(同2.0%増)と見込まれている。
この結果、生産量が消費量を上回ると予想されることから、世界の砂糖需給は3年ぶりに緩和すると見込まれている。また、期末在庫率は前年度から1.3ポイント上昇し、38.7%と見込まれている。なお、地域別の砂糖需給は
図1の通りとなっている。