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砂糖類の国内需給
最終更新日：2018年8月10日
砂糖類の国内需給
2018年8月
調査情報部
1. 需給見通し
農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」（昭和40年法律第109号）により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。6月に「平成29砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し（第4回）」を公表した。
（1）砂糖の消費量
平成29砂糖年度の砂糖の消費量は、193万6000トン（前年度比0.4％増）と見通している （表1）。内訳を見ると、分みつ糖の消費量は、近年の消費動向を基に、景気は緩やかな回復基調が続いていることなどを踏まえ、190万トン（同0.3％増）と見通している。含みつ糖の消費量は、近年の消費動向などを勘案し、3万6000トン（前年度同）と見通している。
（2）砂糖の供給量
平成29砂糖年度の砂糖の供給量は、190万7000トン（前年度比1.0％増）と見通している。内訳を見ると、分みつ糖が188万7000トン（同1.0％増）、含みつ糖が2万トン（前年度同）と見通している。国内産糖（分みつ糖）の供給量は、てん菜については、2016年6月以降の全道的な長雨や8月中下旬の台風などの被害により不作となったことから、作付面積は前年産に比べて2.1％（約1300ヘクタール）減少した。作柄については、低温・多雨の影響により生育が停滞した地域があったものの、全体としてはおおむね順調に推移したことから、産糖量は65万7000トン（前年産比30.0％増）、供給量は65万6000トン（精製糖換算。前年度比29.9％増）と見通している。
サトウキビについては、沖縄県を中心に前年産の豊作を受けて生産意欲が高まったことなどから、収穫面積は前年産に比べて3.5％（約800ヘクタール）増加した。作柄については、平年並みの収量が見込まれるが、一部地域では台風被害などにより低糖度となっているため、産糖量は13万4000トン（前年産比26.1％減）、供給量は12万8000トン（精製糖換算。前年度比26.1％減）と見通している。
サトウキビについては、沖縄県を中心に前年産の豊作を受けて生産意欲が高まったことなどから、収穫面積は前年産に比べて3.5％（約800ヘクタール）増加した。作柄については、平年並みの収量が見込まれるが、一部地域では台風被害などにより低糖度となっているため、産糖量は13万4000トン（前年産比26.1％減）、供給量は12万8000トン（精製糖換算。前年度比26.1％減）と見通している。
（3）異性化糖の需給
平成29砂糖年度の異性化糖の消費量は、近年の消費動向などを踏まえ、82万9000トン（前年度比0.3％減）と見通している（表2）。また、異性化糖の供給量は、消費量に見合った量が供給されると見通している。
2. 異性化糖の移出動向
6月の移出数量は前年同月からやや減少
2018年6月の異性化糖の移出数量は、8万7912トン（前年同月比3.5％減、前月比0.1％増）であった（図1）。
6月の規格別の移出量は、次の通りであった（図2）。
果糖含有率40％未満 447トン
（前年同月比4.9％減、前月比15.0％増）
同40％以上50％未満 2万1008トン
（同6.2％減、同0.9％減）
同50％以上60％未満 6万5353トン
（同1.7％減、同1.3％増）
同60％以上 1105トン
（同36.6％減、同34.9％減）
2018年6月の異性化糖の移出数量は、8万7912トン（前年同月比3.5％減、前月比0.1％増）であった（図1）。
6月の規格別の移出量は、次の通りであった（図2）。
果糖含有率40％未満 447トン
（前年同月比4.9％減、前月比15.0％増）
同40％以上50％未満 2万1008トン
（同6.2％減、同0.9％減）
同50％以上60％未満 6万5353トン
（同1.7％減、同1.3％増）
同60％以上 1105トン
（同36.6％減、同34.9％減）
3. 輸入動向
【分みつ糖の輸入動向】
5月の輸入量は前年同月から大幅に減少
財務省「貿易統計」によると、2018年5月の分みつ糖（HSコード 1701.14-110）の輸入量は、1万3691トン（前年同月比67.7%減、前月比74.9％減）であった（図3）。
輸入先国は豪州およびタイで、輸入量は次の通りであった（図4）。
豪州 9991トン
（前年同月輸入実績なし、前月比28.5％減）
タイ 3700トン
（前年同月比91.3％減、同90.9％減）
また、同月における豪州からの高糖度原料糖（糖度98.5度以上99.3度未満、HSコード1701.14-200）の輸入量は、7万7413トン（前年同月比56.4％増、前月比43.3％増）であった。
5月の輸入量は前年同月から大幅に減少
財務省「貿易統計」によると、2018年5月の分みつ糖（HSコード 1701.14-110）の輸入量は、1万3691トン（前年同月比67.7%減、前月比74.9％減）であった（図3）。
輸入先国は豪州およびタイで、輸入量は次の通りであった（図4）。
豪州 9991トン
（前年同月輸入実績なし、前月比28.5％減）
タイ 3700トン
（前年同月比91.3％減、同90.9％減）
また、同月における豪州からの高糖度原料糖（糖度98.5度以上99.3度未満、HSコード1701.14-200）の輸入量は、7万7413トン（前年同月比56.4％増、前月比43.3％増）であった。
2018年5月の1トン当たりの輸入価格は、3万6425円（前年同月比31.3％安、前月比4.8％安）であった（図5）。
豪州 3万7080円
（前年同月輸入実績なし、前月比1.8％高）
タイ 3万4655円
（前年同月比34.5％安、同10.8％安）
また、同月における豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、3万9895円（前年同月比20.4％安、前月比0.4％安）であった。
豪州 3万7080円
（前年同月輸入実績なし、前月比1.8％高）
タイ 3万4655円
（前年同月比34.5％安、同10.8％安）
また、同月における豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、3万9895円（前年同月比20.4％安、前月比0.4％安）であった。
【含みつ糖の輸入動向】
5月の輸入量は前年同月からわずかに減少
財務省「貿易統計」によると、2018年5月の含みつ糖（HSコード 1701.13-000、1701.14-190）の輸入量は、801トン（前年同月比2.2％減、前月比49.0％減）であった（図6）。
輸入先国は中国、タイおよびフィリピンの3カ国で、国別の輸入量は次の通りであった（図7）。
中国 545トン
（前年同月比12.7％減、前月比22.0％減）
タイ 246トン
（同74.5％増、同69.8％減）
フィリピン 10トン
（同81.5％減、同82.1％減）
5月の輸入量は前年同月からわずかに減少
財務省「貿易統計」によると、2018年5月の含みつ糖（HSコード 1701.13-000、1701.14-190）の輸入量は、801トン（前年同月比2.2％減、前月比49.0％減）であった（図6）。
輸入先国は中国、タイおよびフィリピンの3カ国で、国別の輸入量は次の通りであった（図7）。
中国 545トン
（前年同月比12.7％減、前月比22.0％減）
タイ 246トン
（同74.5％増、同69.8％減）
フィリピン 10トン
（同81.5％減、同82.1％減）
2018年5月の1トン当たりの輸入価格は、12万3848円（前年同月比3.4％安、前月比5.4％高）であった（図8）。
国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
中国 12万8332円
（前年同月比0.5％安、前月比2.9％高）
タイ 10万7638円
（同10.1％安、同2.8％安）
フィリピン 27万8200円
（同98.1％高、同2.2倍）
国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
中国 12万8332円
（前年同月比0.5％安、前月比2.9％高）
タイ 10万7638円
（同10.1％安、同2.8％安）
フィリピン 27万8200円
（同98.1％高、同2.2倍）
【加糖調製品の輸入動向】
5月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなり増加
財務省「貿易統計」によると、2018年5月の加糖調製品の輸入量は、5万2499トン（前年同月比11.9％増、前月比2.1％増）であった（図9）。
品目別の輸入量は、次の通りであった（表3）。
5月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなり増加
財務省「貿易統計」によると、2018年5月の加糖調製品の輸入量は、5万2499トン（前年同月比11.9％増、前月比2.1％増）であった（図9）。
品目別の輸入量は、次の通りであった（表3）。
4. 価格動向
【市場価格】
砂糖、異性化糖ともに前月と同水準で推移
6月の糖種別・地域別の砂糖価格（日経相場）は次の通りであった。
上白糖（大袋）
東京 1キログラム当たり189〜190円
大阪 同190円
名古屋 同193円
関門 同193円
上白糖（小袋）
東京 1キログラム当たり202〜203円
大阪 同204円
本グラニュー糖（大袋）
東京 1キログラム当たり194〜195円
大阪 同195円
名古屋 同198円
ビート・グラニュー糖（大袋）
東京 1キログラム当たり189〜190円
大阪 同190円
名古屋 同191円
6月の異性化糖の価格（日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25％）は、次の通りであった。
果糖分42％もの
1キログラム当たり131〜132円
果糖分55％もの
同137〜138円
【小売価格】
6月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で23.0円
KSP−POSデータ（全国535店舗）によると、スーパーにおける6月の上白糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、193.5円（前年同月差0.3円高、前月差1.1円安）であった。
同月の地域別（注）の平均小売価格は次の通りであった（表4）。
砂糖、異性化糖ともに前月と同水準で推移
6月の糖種別・地域別の砂糖価格（日経相場）は次の通りであった。
上白糖（大袋）
東京 1キログラム当たり189〜190円
大阪 同190円
名古屋 同193円
関門 同193円
上白糖（小袋）
東京 1キログラム当たり202〜203円
大阪 同204円
本グラニュー糖（大袋）
東京 1キログラム当たり194〜195円
大阪 同195円
名古屋 同198円
ビート・グラニュー糖（大袋）
東京 1キログラム当たり189〜190円
大阪 同190円
名古屋 同191円
6月の異性化糖の価格（日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25％）は、次の通りであった。
果糖分42％もの
1キログラム当たり131〜132円
果糖分55％もの
同137〜138円
【小売価格】
6月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で23.0円
KSP−POSデータ（全国535店舗）によると、スーパーにおける6月の上白糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、193.5円（前年同月差0.3円高、前月差1.1円安）であった。
同月の地域別（注）の平均小売価格は次の通りであった（表4）。
最も高かったのは東北で、最も安かった中部との価格差は23.0円であった。
（注）地域の内訳は次の通りである。以下、グラニュー糖および三温糖も同じである。
関東など：茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏：東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中 部：新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関 西：大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
6月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で73.4円
KSP−POSデータ（全国535店舗）によると、スーパーにおける6月のグラニュー糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、243.8円（前年同月差0.1円安、前月と同水準）であった。
同月の地域別の平均小売価格は次の通りであった（表5）。
（注）地域の内訳は次の通りである。以下、グラニュー糖および三温糖も同じである。
関東など：茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏：東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中 部：新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関 西：大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
6月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で73.4円
KSP−POSデータ（全国535店舗）によると、スーパーにおける6月のグラニュー糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、243.8円（前年同月差0.1円安、前月と同水準）であった。
同月の地域別の平均小売価格は次の通りであった（表5）。
最も高かったのは東北で、最も安かった北海道との価格差は73.4円であった。
6月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で47.6円
KSP−POSデータ（全国535店舗）によると、スーパーにおける6月の三温糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、236.3円（前年同月差1.2円安、前月差0.6円高）であった。
同月の地域別の平均小売価格は次の通りであった（表6）。
KSP−POSデータ（全国535店舗）によると、スーパーにおける6月の三温糖小袋（1キログラム）の平均小売価格は、236.3円（前年同月差1.2円安、前月差0.6円高）であった。
同月の地域別の平均小売価格は次の通りであった（表6）。
最も高かったのは東北で、最も安かった九州・沖縄との価格差は47.6円であった。
【購入金額および購入量】
5月の砂糖の支出金額は前年同月からかなり上昇
総務省「家計調査」によると、2018年5月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は40で、1世帯（2人以上）当たりの支出金額は、111円（前年同月比9.9％高、前月比37.0％高）であった（図10）。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、454グラム（同19.8％増、同38.8％増）であった（図11）。
【購入金額および購入量】
5月の砂糖の支出金額は前年同月からかなり上昇
総務省「家計調査」によると、2018年5月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は40で、1世帯（2人以上）当たりの支出金額は、111円（前年同月比9.9％高、前月比37.0％高）であった（図10）。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、454グラム（同19.8％増、同38.8％増）であった（図11）。
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 （担当：企画情報グループ）
Tel:03-3583-9272
農畜産業振興機構 調査情報部 （担当：企画情報グループ）
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