2018/19年度、生産量は微減の見通し
2018/19砂糖年度(10月〜翌9月)のサトウキビ収穫面積は171万ヘクタール(前年度同)と横ばいが見込まれている。生産量は1億3151万トン(前年度比2.5%減)と、潤沢な降雨が得られたことで記録的な単収増となった前年度の生産量と比べると、わずかな減少が見込まれているものの、直近5年では前年度に次ぐ生産量となり、高い水準での推移が続くと見込まれている(
表7)。
砂糖生産量は、サトウキビ生産量の減少を受け、1514万トン(同2.9%減)とわずかな減少が見込まれているが、国内消費を上回る生産が続いていることから、輸出量は、1334万トン(同26.0%増)と2年度連続の大幅な増加が見込まれている。この結果、2017/18年度に大幅に増加した期末在庫については、2018/19年度は大幅に減少し、例年並みの水準に戻ると見込まれている。
現地報道によると、タイ製糖協会も同様に、2018/19年度の砂糖生産量は、前年度をわずかに下回る見通しであるとしている。また、大幅に増加した砂糖在庫を解消するため、2018年の下半期には、600万トン程度の砂糖を輸出したいとしている。
製糖企業は、国際価格低迷を受け減益
年間約118万トンの砂糖を生産し、国内シェア第4位を占めるKaset Thai社は、2018年第二四半期(4〜6月)の業績を発表した。これによると、グループ全体の売上高は75億タイ・バーツ(255億円)と前年同期並みとなったが、本業の製糖部門の売上減が響き、2億2320万タイ・バーツ(7億5888万円)の純損失を計上した。
報告によると、製糖部門の売り上げは前年同期比4.9%減、エタノール部門についても価格低迷を受け同3.2%減となったものの、バイオエネルギーを活用した売電事業は好調で、売上額は同64.1%増となった。