2018/19年度、砂糖生産量はかなり、輸出量はやや増加の見込み
2018/19砂糖年度(4月〜翌3月)のサトウキビの収穫面積は、39万ヘクタール(前年度比2.3%増)とわずかな増加が見込まれている。生産量は、3358万トン(同0.2%増)とほぼ横ばいで推移すると見込まれている(
表6)。砂糖生産量は、製糖歩留まりが良好なことから、478万トン(同6.7%増)とかなりの増加が見込まれている。これにより、輸出量は373万トン(同4.0%増)とやや増加すると見込まれている。
サトウキビの収穫作業、前年より早いペースで進む
オーストラリア砂糖生産工場連絡会(Australian Sugar Milling Council)
(注)によると、6月から始まったサトウキビの収穫作業は前年より早いペースで進み、10月中旬までに製糖工場で圧搾されたサトウキビの量は2641万8308トン(前年同期比3.3%増)に達し、最終的な生産量は3302万6000トンとなる見込み。また、同時点のCCS(可製糖率:サトウキビのショ糖含有率)も、14.2%(同0.6ポイント高)と前年より高い値で推移している。ただし、平年より気温が高く、降水量が極端に少ないため土壌が極めて乾燥しており、こうした状態が今後も続くようであれば、来期のサトウキビ生産に影響を及ぼす可能性がある。
(注)豪州の製糖業者が加盟する団体。
豪州の生産者団体、インドの輸出補助金をめぐり声明を発表
豪州のサトウキビ生産者団体Canegrowersは、インド政府が新たな輸出支援策を決定したことを受け声明を発表し「インド政府は、自身の失策によって招いた過剰在庫のツケを国外に押し付けようとしている」と痛烈に批判した。また、「われわれは、規制緩和によって激しい競争環境にさらされてきたが、これにより効率的で高品質な砂糖を生産する手段を手に入れることができた」とも述べ、「豪州政府は、公正な貿易の確保に主導的な役割を果たさなければならず、影響を受けた他国と連携してWTOへ提訴することも視野に入れ対処すべき」と訴えた。