2. 国際価格の動向
最終更新日:2018年12月10日
2. 国際価格の動向
2018年12月
ニューヨーク粗糖相場の動き(10/1〜11/15)
〜減産見通しを受け14.01セントまで上伸するも、供給過剰への懸念根強く再び下落〜
ニューヨーク粗糖先物相場(3月限)2018年10月の推移を見ると、期近限月が切り替わった1日は、前週末比1.19セント高の1ポンド当たり11.61セント(注1)まで上昇し、今年最大の上げ幅を記録した。なお、前週末の同じ月限(3月限)の終値と比べると0.41セント高となる。7日に投開票を控えたブラジルの大統領選挙直前の世論調査で、支持率トップの候補がバイオエタノール政策をさらに推し進める可能性があるとの見方が広がったことから、3日も値を上げ同12.23セントとなった。週明けの8日は、ブラジルの大統領選挙の結果がほぼ予想通りとなり、安堵感などから総じて上昇した金融市場を映して、同12.94セントまで値を上げた。その後、もみ合いながら12日に同13.07セントまで上昇し、15日はレアル高が進行したことでブラジルの砂糖輸出が抑制されるとの見方から、同13.43セントまで値を上げ2018年3月の水準まで回復した。16日は4営業日ぶりに反落し、同13.25セントの値を付けたが、17日は反発し、同13.73セントと7カ月ぶりの水準となった。その後はもみ合いが続いたが、世界各地で極端な気象現象が続いた影響から主要生産国が生産見通しを下方修正するなどしたため、24日には同14.01セントまで上昇した。しかし、砂糖の供給過剰への懸念が根強く25日は下落に転じ、31日は同13.19セントまで値を下げた。 11月2日は、ブラジルサトウキビ産業協会(UNICA)(注2)が前日に発表した10月の生産実績がかなり低水準であったことを受け、同13.44セントまで値を上げたものの、その後は買いが続かず再び下げに転じ、5日は同13.15セントとなった。その後も、相場を押し上げる材料が乏しく、じりじりと値を下げる展開となり、9日は同12.73セントまで値を下げた。週明けの12日はわずかに値を戻し同12.94セントの値を付けたものの、15日は同12.65セントとなった。
(注1)1ポンドは約453.6グラム、セントは1米ドルの100分の1。
(注2)ブラジル全体の砂糖生産量の9割を占める中南部地域を区域としている団体。
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