2018/19年度、砂糖生産量はかなり増加、輸出量はやや増加の見通し
2018/19砂糖年度(10月〜翌9月)のサトウキビ収穫面積は、28万ヘクタール(前年度比1.8%増)とわずかに増加が見込まれ、生産量は1928万トン(同10.9%増)とかなりの増加が見込まれている(
表8)。
12月に一部地域で非常に激しい豪雨が発生したが、その前に収穫作業がある程度進んでいたことから、豪雨の影響は少ないと見られ、砂糖生産量は前回予測とほぼ同様に、232万トン(同7.6%増)とかなり増加する見込みである。輸出量については、83万トン(同3.6%増)とやや増加すると見込まれている。
砂糖税の税収、当初の予想を大きく上回る見通し
南アフリカ財務省が10月30日に発表した財務報告によると、2018年4月に導入された糖類を含む飲料に対する課税(Health promotion levy〈健康増進税〉)の税収は9月末時点で12億8000万ランド(117億2480万円)となった。これにより、年間の税収見込み額は同省が当初見込んでいた16億8000万ランド(153億8880万円)を大きく上回る可能性があるとした。
健康増進税は、生活習慣病の予防や食習慣の改善を目的に導入され、100ミリリットル当たり4グラム以上の糖類を含む飲料に対し、糖類1グラム当たり2.1セント(0.2円)を課税する仕組みである。
同省は、想定以上に税収が伸びた要因として「飲料メーカーにおける糖類削減の取り組みが不十分であり、また、消費者も糖類を含む飲料の購入を控える動きが見られない」と分析する。
これに対し、南アフリカの飲料業界の団体は「現時点で課税の影響を判断するのは時期尚早だ」との見方を示し、今後、課税が飲料消費に与える影響を独自に調査していくとした。