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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2019年4月10日

砂糖類の国内需給

2019年4月

調査情報部

1. 需給見通し

  農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。12月に「平成30砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第2回)」を公表した(詳細は2019年2月号参照)。

 

  

 

 

2. 異性化糖の移出動向

2月の移出数量は前年同月からわずかに増加
 2019年2月の異性化糖の移出数量は、6万1488トン(前年同月比0.5%増、前月比3.5%増)であった(図1)。
 2月の規格別の移出量は、次の通りであった(図2)。

果糖含有率40%未満     419トン
 (前年同月比13.3%増、前月比16.4%増)
同40%以上50%未満  1万6833トン
 (同3.0%減、同8.5%増)
同50%以上60%未満  4万3623トン
 (同2.6%増、同2.0%増)
同60%以上           613トン
 (同35.9%減、同21.3%減)

 

 
 
 

3. 輸入動向

【分みつ糖の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2019年1月の分みつ糖(HSコード 1701.14-110)の輸入量は、1万9427トン(前年同月比22.7%増、前月比31.4%減)であった(図3)。
 輸入先国はタイのみで、輸入量は次の通りであった(図4)。

タイ  1万9427トン
 (前年同月比2.3倍、前月比31.4%減)

 また、同月における豪州からの高糖度原料糖(糖度98.5度以上99.3度未満、HSコード1701.14-200)の輸入はなかった。

 

 

 2019年1月の1トン当たりの輸入価格は、3万8231円(前年同月比11.9%安、前月同水準)であった(図5)。

タイ  3万8231円
(前年同月比11.0%安、前月同水準)
 

 

【含みつ糖の輸入動向】
1月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 
財務省「貿易統計」によると、2019年1月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、618トン(前年同月23.4%減、前月比60.1%増)であった(図6)。
 輸入先国はタイ、中国、ボリビア、フィリピンの4カ国で、国別の輸入量は次の通りであった(図7)。

タイ        273トン
 (前年同月比22.2%減、前月比13.0倍)
中国        154トン
 (同33.0%減、同2.6倍)
ボリビア     103トン
 (同54.4%減、同40.5%減)
フィリピン     88トン
 (前年同月輸入実績なし、同57.1%増)

  2019年1月の1トン当たりの輸入価格は、124770円(前年同月比2.1%安、前月比14.5%安)であった(図8)。
  国別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

タイ        11万5575円
(前年同月比3.1%安、前月比18.6%高)
中国       12万7838円
(同3.3%安、同0.6%高)
ボリビア   12万9136円
(同4.6%安、同6.5%安)
フィリピン    14万2818円
(前年同月輸入実績なし、同5.4%高)
 

【加糖調製品の輸入動向】
1月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなり減少

  財務省「貿易統計」によると、2019年1月の加糖調製品の輸入量は、3万5637トン(前年同月比11.1%減、前月比33.8%減)であった(図9)。
  品目別の輸入量は、次の通りであった(表4)。

 

4. 価格動向

【市場価格】
砂糖、異性化糖ともに前月と同水準で推移
 
2月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は次の通りであった。

上白糖(大袋)
東京  1キログラム当たり187〜188円
大阪            同187〜188円
名古屋               同191円
関門                   同191円

上白糖(小袋)
東京  1キログラム当たり199〜202円
大阪                同202円
本グラニュー糖(大袋)
東京  1キログラム当たり192〜193円
大阪            同192〜193円
名古屋               同196円

ビート・グラニュー糖(大袋)
東京  1キログラム当たり187〜188円
大阪            同187〜188円
名古屋               同189円
 
 2月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

果糖分42%もの
 1キログラム当たり131〜132円
果糖分55%もの
           同137〜138円
【小売価格】
2月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で24.8円

 KSP−POSデータ(全国535店舗)によると、スーパーにおける2月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、192.1円(前年同月差0.4円高、前月差0.6円高)であった。
 同月の地域別(注)の平均小売価格は次の通りであった(表5)。
 

 最も高かったのは中国・四国で、最も安かった中部との価格差は24.8円であった。

(注)地域の内訳は次の通りである。以下、グラニュー糖および三温糖も同じである。
関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中 部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関 西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
2月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で73.7円
 KSP−POSデータ(全国535店舗)によると、スーパーにおける2月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、242.6円(前年同月差1.2円安、前月差1.2円高)であった。
 同月の地域別の平均小売価格は次の通りであった(表6)。


 最も高かったのは東北で、最も安かった北海道との価格差は73.7円であった。
2月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で54.0円
 KSP−POSデータ(全国535店舗)によると、スーパーにおける2月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、236.7円(前年同月差0.7円高、前月差0.5円高)であった。
 同月の地域別の平均小売価格は次の通りであった(表7)
 

 最も高かったのは東北で、最も安かった九州・沖縄との価格差は54.0円であった。
【購入金額および購入量】
1月の砂糖の支出金額は前年同月からかなり下落

 総務省「家計調査」によると、2019年1月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は31、1世帯(2人以上)当たりの支出金額は、71円(前年同月比7.8%安、前月比45.8%安)であった(図10)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、283グラム(同7.2%減、同51.0%減)であった(図11)。 

 

  

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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