1. 世界の砂糖需給(2019年6月時点予測)
最終更新日:2019年7月10日
1. 世界の砂糖需給(2019年6月時点予測)
2019年7月
LMC International(農産物の需給などを調査する英国の民間調査会社)の2019年6月時点の予測によると(以下、特段の断りがない限り同予測に基づく記述)、2018/19砂糖年度(10月〜翌9月)の世界の砂糖生産量は、前回の予測とほぼ変わらず、0.8%下方修正の1億8719万トン(粗糖換算〈以下、特段の断りがない限り砂糖に係る数量は粗糖換算〉、前年度比4.0%減)とやや減少すると見込まれている(表1)。アフリカは前年度を上回る一方、ヨーロッパは天候不順によりてん菜の生産量が減少する見込みであることに加え、南アメリカはブラジルがサトウキビのエタノール生産への仕向け割合を増やしていることを受け、全体として生産が減少すると見込まれている。
同年度の世界の砂糖消費量も前回の予測とほぼ変わらず、0.8%下方修正の1億8178万トン(同0.8%増)と横ばいと見込まれている。世界の砂糖需要をけん引するアジアは昨今の景気動向を反映し、引き続き消費量が堅調に増加すると見込まれるほか、人口増を背景にアフリカも消費量の増加が見込まれている。一方、ヨーロッパは、健康志向の高まりなどから消費量が減少に転じる見込みで、アジアやアフリカでの増加を相殺するとみられる。
全体を見ると、2018/19年度は生産量が消費量を大きく上回り、期末在庫率は40%台半ばに達すると見込まれることから、砂糖の需給は供給過剰となる見通しである。なお、地域別の砂糖需給は、図1の通りである。
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