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2. 国際価格の動向

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最終更新日:2019年8月9日

2. 国際価格の動向

2019年8月

ニューヨーク粗糖先物相場の動き(6/3〜7/15)
〜7月前半は様子見ムードが強く取引は低調〜
図2 ニューヨーク粗糖先物相場の働き
 ニューヨーク粗糖先物相場の2019年6月の推移を見ると(7月限(がつぎり))、4日はブラジル・レアルの上昇に伴いブラジルからの輸出が抑制されるとの見方から、1ポンド当たり12.42セント(注1)の値を付け、4月以来の水準まで回復した。5日は原油価格(注2)の下落から同12.21セントまで値を下げるも、すぐに値を戻し6日は同12.51セントまで反発した。その後は、インドの干ばつ被害が深刻なレベルとの報道や、トウモロコシ価格の上昇を背景に米国のバイオエタノール生産が抑制され、ブラジル産エタノールの需要が増えるとの観測などが相場を押し上げ、13日は同12.75セントまで値を上げた。しかし、それ以外に価格を押し上げる材料に乏しく、17日以降じりじりと値を下げ、21日には同12.22セントと月初め並みの水準で取引を終えた。24日は7営業日ぶりに値を上げ、同12.27セントとなったが、26日は砂糖需給が依然として緩慢であることや前日の原油価格の下落を受け、前日比0.30セント安の同12.03セントとなった。翌27日は反発し、同12.53セントまで値を上げ、7月限の納会を迎えた28日は同12.32セントとなった。

 7月(10月限)に入ると、1日は同12.57セントの値を付けた。その後は、収穫最盛期を迎えるブラジルの生産状況や原油相場の動向を見極めようと全般的に様子見ムードが広がり、取引は低調で推移する中、相場は方向感が定まらない展開となった。11日は同12.38セントの値を付け、12日は同12.30セントと続落した。週明けの15日は、不安定な価格の動きを受け、売りが先行し、同12.06セントまで値を下げた。

(注1)1ポンドは約453.6グラム、セントは1米ドルの100分の1。
(注2)一般に、原油価格が下落すると、代替燃料であるバイオエタノールの需要が低下する。バイオエタノールへの需要が低下すると、その原料作物(サトウキビ、てん菜、トウモロコシ、キャッサバなど)のバイオエタノール生産への仕向けが減るため、それらから生産される食品(サトウキビの場合は砂糖)の供給が増える方向に作用する。その結果、需給緩和の懸念が強まり、商品相場は下落する傾向にある。
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