エ.仕入量の動向
(ア)直近1年間の仕入量
平成30年度の仕入量を種類別に見ると、砂糖、異性化糖ともに「500トン未満」が最も多く、次いで「500トン以上1000トン未満」「1000トン以上2000トン未満」の順となる(図7)。
また、黒糖は「5トン未満」が半数近くを占め、次いで「5トン以上20トン未満」となった(図8)。
(イ)前年度と比較した仕入量の動向
平成29年度と比較した30年度の仕入量の動向は、いずれの砂糖類も「横ばい」が最も多く、それぞれ半数を占めた(図9)。
横ばい以外を回答した企業は、その増減要因として、「需要の変動」を挙げる例が多かった。特に異性化糖において「大幅に増加」「やや増加」と回答した企業の割合は、前年度調査よりも増加した。その理由として「需要の増加により出荷数量が増える」「新商品を開発」などが挙げられており、業種では清涼飲料、パン・菓子製造業での回答が多かった。
減少の要因としては、「需要の変動」による影響を挙げるところが大半で、乳製品・乳飲料や製菓、製粉業での回答が目立った。
(ウ)今後の仕入量の見込み
今後の仕入量の見込みは、いずれの砂糖類も「横ばい」が多くを占めた。これはいずれの品目でも平成29年度よりも割合が高く、特に黒糖は9割弱を占めた。砂糖は、1割程度が減少を見込んでおり、これは需要の減少が主な理由である。異性化糖は30年度の仕入量が増加した影響を受け、令和元年度は減少する見込みがやや多い。一方で、「やや増加する見込み」も1割強あり、理由は需要の増加が挙げられた(図10)。
オ.仕入価格の動向
(ア)直近の仕入価格
1キログラム当たりの仕入価格(平成31年3月時点)を種類別に見ると、砂糖は「170円未満」が、異性化糖は「90円未満」が回答の中で最多を占めた(図11)。
日本経済新聞社が公表する「主要相場」(以下「日経相場」という)によると、31年4月の上白糖の月平均市中価格(東京、大袋)は1キログラム当たり188円(図12)、糖化製品市中相場の異性化糖の月平均市中価格は、果糖分42%のものが同131〜132円、果糖分55%のものが同137〜138円であることから、いずれも日経相場を下回る仕入価格であった。
黒糖は「300円以上400円未満」が最も多く、総じて他の砂糖類よりも高い傾向であった。