スリランカにおけるサトウキビ・砂糖産業および研究開発の動向
最終更新日:2020年1月10日
スリランカにおけるサトウキビ・砂糖産業および研究開発の動向
〜Sugarcane Research Institute視察報告〜
2020年1月
【要約】
インドの南東に位置するスリランカは北海道の8割程の国土の大部分がサトウキビ生産に適した気候を有するものの、実際の栽培面積は日本より小さく、また、原料単収・糖度の向上、工場稼働率の改善など多くの課題が残されている。一方、2019年8月に訪問した同国唯一のサトウキビ研究機関Sugarcane Research Instituteでは活発に研究を行っている研究員の姿を垣間見ることができた。本報では、スリランカの製糖業に関する基礎的な知見と研究開発の動向について報告する。
はじめに
スリランカはインドの南東に位置する、人口2200万人、面積6万6000平方キロメートルの島国である。「光り輝く島」という意味の名前が示す通り、北海道の8割程度の国土に多くの世界遺産を有し、観光地としても人気が上昇している(写真1、2)。また、国民の約7割が仏教徒で、第二次世界大戦後、最も早く日本と外交関係を結んだ親日国としても知られている。九つの州、25の県から成り立っており、現在、北部州のキリノッチ県、東部州のトリンコマリー県とアンパーラ県、そしてウバ州のモナラーガラ県でのみ商業的なサトウキビ生産が行われている(図1)。2019年8月にスリランカを訪れた際、モナラーガラ県の西に位置するラトゥナプラ県ウダ・ワラウェにあるサトウキビ研究所(Sugarcane Research Institute、以下「SRI」という)を視察する機会を得た。筆者の調べたところ、スリランカにおけるサトウキビ生産や糖業に関する日本語資料はほとんど見当たらなかったため、本報ではSRIの視察報告に加えて、スリランカの糖業史や現在の問題点などを海外の文献を参考にまとめたので紹介する。なお、本報ではKeerthipala(2016)1)およびSugarcane Research Institute(2019)2)から得られた情報を多用している。
1.スリランカ糖業史
スリランカにおける砂糖生産の始まりは今から数千年前にさかのぼるが、産業として成立したのはオランダ植民地時代(1658〜1796年)である。当時は南インド、モーリシャス、インドネシア、マレーシアなど海外からの輸入を主とし、サトウキビ栽培はジャグリーや砂糖を個人消費するために南部、西部の数県で行われるのみであった。東インド会社のコロンボ占拠に始まったイギリス統治時代(1796〜1948年)にサトウキビの作付け面積は徐々に増加し、南部のゴール県には1890年ごろに大型の製糖工場が三つ設立されたほか、小規模な工場も多数造られた。ところが、紅茶やゴム価格の上昇、安価な海外産砂糖の輸入に伴い、サトウキビ畑は次第に紅茶やゴム畑へと置き換えられ、結果として工場は閉鎖し、その後はいくつかの地域でシロップ製造が小規模に行われるのみとなった。
1950年代に南東部に位置するウバ州によってサトウキビ栽培およびジャグリー製造が再興されると、1970年代には当時の政府の閉鎖経済策もあり、国内製糖業は再び繁栄期を迎える。政府の事業として、1956年に始まった南東部へのサトウキビ栽培の進出、そして後のスリランカ糖業協同組合(Sri Lanka Sugar Cooperation、以下「SLSC」という)の設立がある。SLSCにより、1960年にはアンパーラ県ヒングラナ、1961年にはトリンコマリー県カンタレーに圧搾能力がそれぞれ1日当たり2000トンと同1200トンの工場が設立された。両工場にはサトウキビ農園に加え、同30トンの糖蜜を処理する蒸留所が備え付けられた。工場管轄の農地は当初政府の管理下にあったが、1980年代初めには小作農の導入により農家へと分配された。加えて、1986年にはモナラーガラ県ペルワッテとセヴァナガラに新たに工場が開設されることとなった。国と民間半々の出資で設立されたペルワッテ工場は当初、圧搾能力同2800トンを有していたが、1992年には同3300トンに拡大され、さらに1996年には同100トンの糖蜜を処理する蒸留所も設置された。圧搾能力同1250トン、糖蜜処理量同60トンのセヴァナガラ工場の運営は国の事業としてSLSCに委託された。
ところが、その後の民営化政策の影響で、SLSCは1989年にスリランカ製糖株式会社に、さらに1991年にはその持株会社に統合されてしまう。1993年、ヒングラナ、カンタレー工場は個人の起業家に売り渡され、ペルワッテ、セヴァナガラ工場も国有企業再編委員会が介入し売却されることとなった。国有企業の民営化に伴う製糖工場およびサトウキビ農園の所有権移転はスリランカの糖業全体に大きな影響を与えた。製造技術や経営能力に欠けた起業家の手に渡ったヒングラナ、カンタレー工場では財政難となり、結果としてサトウキビの生産および砂糖・アルコールの製造は完全に停止することとなる。2001年に完全民営化されたペルワッテ、セヴァナガラ工場でも同様に経営不振に陥っていた。
このような状況を受け、ヒングラナ、カンタレー工場は再び政府へと受け渡され、2005年に民間との合同企業ガルオヤ農園が設立された。翌年にはサトウキビ生産が再開され、2012年にはヒングラナ工場が再稼働されることとなった。さらに2015年には糖蜜処理量同70トンの蒸留所も建設された。ペルワッテ、セヴァナガラ工場は2011年に政府に帰属し、2012年に設立された国有企業によって現在運営されている。1992年を最後に稼働していないカンタレー工場は2015年に公私合同企業に受け渡され、同2500トンの圧搾能力を持つ工場として再稼働する予定である。
2.スリランカのサトウキビ生産および糖業事情
(1)サトウキビ生産地の気候
スリランカは国土のほぼ全域が熱帯気候に属するが、サトウキビ生産の行われる北部・東部では南部・西部と比べて気温の年較差が大きく、やや乾燥気味で降水量も少ない。図2にサトウキビ主産地の一つ、東部のアンパーラ県の雨温図を示す。アンパーラ県の年間平均気温は27.2度、年間平均降水量は1860ミリメートル、ケッペンの気候区分では熱帯モンスーン気候に属する。最も暑い6月の平均気温は28.8度と高温だが、平均最高気温は35度を超えない。また、最も寒い1月でも平均気温は25度以上あり、平均最低気温も20度を下回らない。気温の高まる夏場の5月から9月にかけて乾季となり、雨季と比較すると降水量が極端に少なくなるのが特徴である。
(2)サトウキビおよび砂糖生産の動向
1960年代、スリランカ北部・東部で初めて商業的な砂糖生産が始まったときには、ヒングラナおよびカンタレー工場合わせて、圧搾能力は1日当たり3200トンであった(図3)。同地域の製糖業の開始に伴い、サトウキビ収穫面積は次第に増加し、また、当初低かった単収が向上すると、サトウキビ生産量も増加傾向を示した(図4)。さらに、1984年にペルワッテとセヴァナガラにも工場が設立され、圧搾能力の合計が同7250トンとなると、粗糖生産量およびサトウキビ収穫面積・生産量は飛躍的に増加した。その後、1992年にはペルワッテ工場の圧搾能力が同3300トンに向上し、1994年にサトウキビ生産量は過去最大の150万トンを記録するが、同時期にカンタレー工場の操業が停止し、トータル圧搾能力は同6550トンまで減少する。1997年にヒングラナ工場も閉鎖すると、操業を再開する2012年までペルワッテとセヴァナガラ2工場の体制が続くこととなる。
ヒングラナ工場の再稼働以降、糖業事情は改善されているものの、実際の原料処理量は圧搾能力の半分以下であることから、依然として工場が有効利用されていない状況が続いている。1人当たり年間約30キログラム、国全体で約60万トンの砂糖を消費しているが、年間生産量は5万トン程度のため、そのほとんどを海外からの輸入に頼っている。
(3)サトウキビ生産における主な課題
・スリランカでは灌漑地は主に水田として利用されているため、サトウキビ栽培は主に天水条件下で行われる。灌漑水および灌漑設備の不足により、単収は灌水条件下の半分以下となってしまう。
・SRIの推奨する品種の利用や栽培管理がなされておらず、単収・糖度の低下を招いている。
・工場側でSRIの奨励する新品種の種苗を生産するシステムが確立されておらず、農家に良質な苗が配布されていない。そのため、黒穂病や白葉病などの病害がまん延している。
・機械、化学肥料、農薬、労働力などの投入費用が高く、小規模栽培を行っているため、生産費が高い(天水条件:1ヘクタール当たり16万5000SLRs(注)〈27万3900円〉、灌水条件:同23万SLRs〈38万1800円〉)。
・労働力不足が深刻化しているが、収穫期は特に人手が足りず、賃金が高騰する(原料1トン当たり1000〜1500 SLRs〈1660〜2490円〉の上昇)。
・原料は重量ベースで取引されるため、高糖品種の利用や原料品質向上への農家のモチベーションが低い。
・現在の原料買取価格は1トン当たり4500 SLRs(7470円)であり、サトウキビから得られる収益は低い(天水条件:1ヘクタール当たり年間10万5000 SLRs 〈17万4300円〉、灌水条件:同15万SLRs 〈24万9000円〉)。結果として、農家はイネ、バナナ、ゴム、ココナッツ、茶など他作物の栽培へと転換し、サトウキビ栽培面積および生産量の低下を招いている。
・他作物で見られるような奨励金制度がサトウキビには存在しない。
(注)スリランカルピー。1SLRs =1.66円(2019年8月)。
(4)砂糖生産および副産物利用における主な課題
・原料不足による断続的な稼働、設備の老朽化により工場稼働率が低下している。
・原料品質および工場稼働率の低下により歩留まりが低下している。
・原料品質および歩留まりが低く、また、工場が小規模で稼働率が低いため、砂糖生産コストが高い。
・エタノール生産効率の低い酵母が利用されている。
・スリランカでは工場から離れた土地でジャグリーやシロップの製造が小規模に行われているほかは、原料はほぼ全て粗糖の生産に用いられ、高付加価値製品などを狙った原料用途の多様化が進んでいない。
・製糖および蒸留副産物に関しても、糖蜜とバガスがそれぞれエタノール製造とボイラー燃料に利用されているのみで、フィルターケーキやビナス(注)などは有効に利用されていない。
・原料、砂糖、製糖副産物の合理的な価格制度が存在せず、原料価格が国際砂糖価格に準じて決定されていない。
・含蜜糖と分蜜糖の統計上の区別が明確になされていない。
(注)エタノール製造時に蒸留過程で生じる黒色の廃液
このようにサトウキビおよび砂糖生産における課題は多く残されているものの、国土の大部分は熱帯気候に属し、サトウキビ栽培に利用可能な土地もまだまだ残されている。スリランカ政府は13万ヘクタールの土地をサトウキビ畑に転換する予算案を発表しており、モナラーガラ県ビビレに圧搾能力1日当たり6000トンの工場を建設する提案などもある。既存の工場の稼働率も低く、圧搾能力に見合うだけの原料が確保できていないことからも、今後サトウキビを増産方向に導ければ国内糖業は大きく発展することになるだろう。そのために、糖業を食料やエネルギーの観点から重要な産業だと認識づけること、そして以前存在したSLSCのような糖業の発展を計画、実行する機関を今一度発足させる必要がある。
3.スリランカのサトウキビ・砂糖生産に関する研究開発を担うSRI
(1)研究所の概要
SRIは、スリランカ糖業の持続的発展を目的として設立された国立の研究機関で、サトウキビの栽培および加工に関する研究全般を担っている。現在はプランテーション産業省の管轄下に置かれている。SRI本所は当初トリンコマリー県カンタレーに設立されたが、テロの危険性から、1984年に現在のラトゥナプラ県ウダ・ワラウェに移されたという。加えて、マータレー県に交配施設、キャンディー県に検疫農場、モナラーガラ県に病理学農場も有している。さらに、サトウキビ農家および工場関係者と連絡を取るための開発事務所も工場付近に5カ所設置されている。SRI本所には25人程の研究員と20人程のサポートスタッフが八つの部署に分かれて勤務している。
(2)各部署の概要および研究動向
・作物改良(Crop Improvement)
新品種の育成を担っており、SRIの中でも最も力を注いでいる分野である。2019年8月時点で24品種がSRIからリリースされており、近年はSL 96 128やSL 96 328などの SL 96シリーズが人気で、同地域の畑では7〜8割がSL 96シリーズによって占められているという。高収量・高糖度だけでなく、干ばつ抵抗性、病虫害抵抗性、株出し適応性、機械収穫適応性、そしてバイオエネルギー生産を念頭においた高繊維分などの特性の付与が現在の育種目標として掲げられている(表1、写真4)。その他、研究用に組織培養を用いた健全苗の生産なども行っている(写真5)。
・作物および資源管理(Crop and Resource Management)
持続可能性を考慮したうえで、新品種の特性を最大限に発揮させる適切な植え付け法や土地・水管理に関する研究を行う。同部署が考案した株間を広めに確保する植え付け法(spaced planting of seed setts)や移植法(spaced transplanting)は慣行法の25%の苗量で済むため、作業時間および労働力の大幅な短縮、土地利用効率の改善といった効果が見込まれる。
また、以前国際学会で知り合ったSilva氏は、地球温暖化に伴う二酸化炭素(CO2)濃度および温度の上昇がサトウキビの光合成能力に及ぼす影響について明らかにした圃場試験を紹介してくださった。オープントップチャンバー(注)内を通常CO2(400ppm)+通常温度(34度)▽高CO2(665ppm)+通常温度(34度)▽通常CO2(400ppm)+高温度(37度)▽高CO2(665ppm)+高温度(37度)条件に設定し、SL 96 128などスリランカで主要な8品種の光合成および蒸散速度の変化を測定した6)(写真6、7)。このような高額な施設を必要とする試験をスリランカで行うのは難しく、予算を確保するのは大変だったらしいが、それに見合うだけの満足のいく試験結果は得られたようだ。
(注)天蓋部が開放されている形状の栽培設備(写真6)。
・作物栄養(Crop Nutrition)
サトウキビの収量および品質を向上させるため、土壌肥沃度や作物の栄養状態の改善に関する研究を行う。新品種を対象とした基礎的な肥料反応試験のほか、土壌や植物体の分析サービスも担当していた(写真8、9)。
・作物防除(Crop Protection)
スリランカで報告されている病害虫に関する圃場調査や、生物防除を中心とした薬剤に頼らない防除法の考案、試験を行う。主要な病害として葉焼病、黒穂病、モザイク病、白葉病、虫害としてカンシャワタアブラムシ、カンシャシンクイハマキ、メイチュウ類などがある(写真10、11)。
今回、SRI訪問に積極的に協力してくださったK.M.G. Chanchala氏(以下「Chanchala氏」という)はタイで最も重要な病害である白葉病の防除に関する研究を行っている。最近の学会では、白葉病の媒介虫であるヨコバイ類に殺虫剤を散布する際に最も効果的な時間帯やヨコバイ類が誘因されにくい葉色についての発表を行っていた7)、8)。
・加工技術(Processing Technology)
工程管理の効率化や糖製品の開発、副産物の効率的な利用などに関する研究を担っている。同部署に所属する研究員から、現在サトウキビ搾汁液の糖度分析には劇物である酢酸鉛を用いて清澄化を行っているが、環境への影響を考慮し、代替試薬を探しているとの相談があった。筆者が当時勤務していたタイではより環境負荷の少ないセライト(celite)(注)を使った前処理を行っていたため、代替法として利用できるのではないかとアドバイスした。
・機械化技術(Mechanization Technology)
特に小規模農家を対象として、生産コストや農薬の使用を抑えた農業機械の開発および導入を行っている。
・経済学、生物測定学、情報技術(Economics, Biometry and Information Technology)
研究所の新品種や新技術の経済学的評価、サトウキビおよび砂糖の生産性および収益性の評価、糖業に関連する政策の経済学的評価などを行っている。その他、実験計画の作成やデータの分析なども行う。
・技術移転および開発(Technology Transfer and Development)
新品種や新技術の農家への紹介、村落規模でサトウキビを基幹とした産業の創出などを行っている。
(注)炭酸ナトリウムとともに焼成した珪藻土(けいそうど)の商品名。自然由来でSiO2を主成分とする白色の柔らかな粉末。多孔質なためろ過助剤として用いられることが多い。蔗汁分析における酢酸鉛とセライトの比較についてはSnoad and Thomas(2008)9)を参照。
(3)今後の研究開発の方向性
・砂糖・エネルギー生産の両方に適した高糖度・高繊維分品種の作出
・機械収穫適応性品種の作出
・機械化一貫体系を可能とする栽培管理法の確立
・リン溶解菌や窒素固定菌、製糖副産物を利用したバイオ肥料の製造
・病害虫防除への植物抽出物や生化学薬品の利用
・環境に配慮した製糖・蒸留残渣の処理
・高付加価値製品の製造
おわりに
スリランカは国土の大部分が年中高温で乾季の水管理の問題を除けばサトウキビ栽培に適した地であるにもかかわらず、糖業の重要性が十分に認識されておらず、他作物と比較し魅力的なビジネスとして捉えられていないという印象を受けた。その結果が、工場や農家の経営に対するモチベーションの低さ、小規模な栽培体系、原料サトウキビの低単収・低糖度といった形で表れている。そのような状況で30年以上にわたってスリランカにおけるサトウキビおよび砂糖生産に関する研究開発をけん引してきたSRIは時代のニーズに合わせたスリランカ独自の新品種の育成や重要病害に対する新たな防除技術の開発など非常に精力的に活動を行っている様子がうかがえた。これまで同国の糖業事情に関する情報はほとんどなかったため、今回自身の目で現地視察を行い、さらに研究員たちと交流関係を築くことができたことは非常に貴重な経験であった。彼らとは今後も連絡を取り合い、国際学会などを通じて情報交換を行えればと考えている。
今回SRIを訪問するに当たって、以前にインドおよびタイで開催された国際学会を通じ親しくなったChanchala氏に段取りを組んでいただいた。業務外にもかかわらず、研究所の訪問を快諾していただき、大変感謝している。また、施設の案内や研究内容の説明だけでなく、宿泊施設や食事を提供してくださったり、往復半日以上かかる道のりを送迎してくださったりと、手厚く歓迎していただいた。Chanchala氏をはじめ、SRIの皆さまにはこの場をお借りして厚く御礼申し上げたい。
話は変わるが、戦後、日本の国際社会復帰に大きく貢献し、一早く外交関係を結んだのがスリランカであった。以来、日本もまた資金・技術協力を通じて同国への経済支援を続けており、SRIでも日本から寄贈されたと思われる実験機器を見ることもできた(写真12)。今回、筆者が経験したスリランカ人の温かなおもてなしには、彼らの人間性に加え、このような背景も関係していたのかもしれない。研究だけでなく、同国と日本のつながりの強さを知り、彼らの温かさに触れられた良い視察であった。
参考文献
1)Keerthipala, A.P.(2016)「Development of sugar industry in Sri Lanka」『Sugar Tech 18』pp. 612-626.
2)Sugarcane Research Institute(2019)「Sugarcane Research Institute Uda Walawe」https://www.sugarres.lk/
3)Climate-Data.org (2019)「Ampara: Ampara Weather by Month//Weather Averages 」https://en.climate-data.org/asia/sri-lanka/eastern/ampara-718293/
4)FAO(2019)「FAOSTAT, Crops; Crops processed」www.fao.org./faostat/en/#data/QC
5)Tyagi, A.P. and Naidu, P.(2016)「Sugarcane (Saccharum officinarum) variety evaluation for quantitative characters (Pure obtainable cane sugar, sucrose content and cane yield)」『Journal of South Pacific Agriculture 19』pp. 43-55.
6)Silva, A.L.C. De, Costa, W.A.J.M. and Senarathna H.A.K.N.N.(2019)「The varietal variation in photosynthesis and transpiration efficiency at initial growth stage of sugarcane at elevated atmospheric CO2 and temperature」『Abstracts of International Conference Sugarcon-2019(February 16-19, 2019; Lucknow, India)』p.99.
7)Chanchala, K.M.G. and Wanasinghe, V.K.A.S.M.(2019a)「Determiningthe best application time of insectisides for controlling Deltocephalus menoni (Hemiptera: Cicadalidae), a vector of sugarcane white leaf disease in Sri Lanka」『Abstracts of International Conference Sugarcon-2019(February 16-19, 2019; Lucknow, India)』p.192.
8)Chanchala, K.M.G., Kiriella, S.H., Wanasinghe, V.K.A.S.M., Hemachandra, K.S., Nugaliyadde, L. and Witharama, W.R.G.(2019b)「Does leaf lamina colour affect the behavioral characteristics of Deltocephalus menoni (Hemiptera: Cicadalidae), a vector of sugarcane white leaf disease?」『Abstracts of The International Sugar and Sugarcane Conference(July 31-August 2, 2019; Pattaya, Thailand)』p.27.
9)Snoad, J.D. and Thomas, N.S.(2008)「A study of juice analysis by Celite filtration and near infrared polarimetry as an alternative to lead clarification」『International Sugar Journal 110』pp.284-288, 290.
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