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令和元年度さとうきび・甘蔗糖関係検討会の概要

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最終更新日:2020年2月10日

令和元年度さとうきび・甘蔗糖関係検討会の概要

2020年2月

那覇事務所、鹿児島事務所
 当機構は、沖縄県および鹿児島県の南西諸島における重要な基幹作物である、さとうきびの生産に関するさまざまな課題を両県の関係者が一丸となって解決していくことを目的として、毎年「さとうきび・甘蔗糖関係検討会」(以下「検討会」という)を開催している。

 18回目となった今回は、令和元年11月14、15日に、沖縄県石垣市の石垣市民会館において、「さとうきび生産の安定化および省力化に向けて」をテーマに開催した。検討会には、沖縄県および鹿児島県を中心に、生産者、生産者団体、製糖企業、行政、研究機関、農機具メーカーなど、総勢280人が参加した。
 

1.1日目の議事概要

(1)「砂糖をめぐる現状と課題について」

 農林水産省政策統括官付地域作物課課長補佐の古田哲央氏より「砂糖をめぐる現状と課題について」をテーマに、砂糖およびさとうきびの生産動向などについて説明があった。

(2)パネルディスカッション

 「さとうきび生産の安定化および省力化に向けて」をテーマに、琉球大学名誉教授の上野正実氏を座長とし、沖縄県、鹿児島県の生産者代表などによるパネルディスカッションを行った(表1)。

 まず、両県代表の6人から発表を行い、その後、座長を中心にディスカッションを行った(表2)。上野座長は、「さとうきびにおける機械化は、人手不足を補うために消極的に進められてきたが、今後はもうけられる経営にするための積極的な機械化が重要である」と、佐藤室長は、「株出しにおいては、補植をうまく行い、株出しの回数を増やしていくことで、労働力などのコストを削減することが可能である」と総括した。

 

 

 

(3)基調講演

 琉球大学農学部教授の川満芳信氏より、同氏が中心となって南大東島で実施する「さとうきびの生育情報に基づく精密栽培管理によるスマート農業体系」について説明があった。

(4)研究成果発表

 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター(以下「九沖研」という)種子島研究調整監の田村泰章氏をコーディネーターとし、4人の研究者から研究成果発表が行われた(表3)。

 

(5)タイにおける砂糖産業の動向

 1日目の最後に、当機構調査情報部の塩原百合子より「タイにおける砂糖産業の動向」について報告を行った。

2.2日目の現地視察概要

 2日目は、沖縄県農業研究センター石垣支所(以下「農研センター」という)、国立研究開発法人国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼(とうしょ)研究拠点(以下「熱研(ねっけん)」という)および(そこ)(ばる)ダムで現地視察を行った。

 農研センターでは、品種別にさとうきびが植えられている圃場を視察した(写真3)。

 熱研では、さとうきびの野生種などがパネルによる説明とともに展示されていた(写真4)。

 底原ダムは、堤長の長さが農業用ダムとしては日本一であり、石垣市の農業を支えているダムの役割を学んだ(写真5)。

 最後に、本検討会の開催に当たって、ご協力いただいた石垣市をはじめ、沖縄県、鹿児島県のさとうきびおよび甘蔗糖の生産に携わる関係者の皆さまにはこの場を借りて、改めてお礼申し上げます。

 

 

 

このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272