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新年のごあいさつ

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最終更新日:2022年1月11日

新年のごあいさつ

2022年1月

独立行政法人農畜産業振興機構 理事長 佐藤 一雄
 
 謹んで新年のごあいさつを申し上げます。

 alicの業務につきまして、旧年中は皆さまのご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

 昨年は、新型コロナウイルス感染症の拡大が続き、国民生活に多大な影響をもたらしました。これまで罹患された方およびその関係者の皆さまには心よりお見舞い申し上げますとともに、厳しい情勢の中、食料の安定供給にご尽力をされている皆さま方に深く敬意を表したいと存じます。

 新型コロナウイルスは、わが国の砂糖類・でん粉分野の需給にも影響を及ぼしています。このような中、alicでは多くの担当職員が新型コロナウイルス感染症の影響により出勤困難になった場合でも、調整金の徴収業務について、通関手続きが停滞することがないよう、関係機関と連携の上、業務の見直しや体制整備などを行い、業務の継続性の確保を図ってまいりました。
 
 国内生産に目を向けますと、令和3年産のてん菜糖については、てん菜の作付面積が前年を上回ったことに加え、生育状況も一時降水量が少ない状態が続きその影響が懸念されていたものの、8月のまとまった降雨以降、回復傾向にあったことから、近年の平均を上回る水準の産糖量と見通されていると聞いております。甘しゃ糖については、一部の島において干ばつ傾向で推移した時期があったものの、その後適度な降雨もあり、台風被害も少なかったことから、産糖量は前年をやや上回る見通しであると聞いております。

 ばれいしょでん粉については、夏場の雨不足の影響などによるでん粉原料用ばれいしょの肥大の抑制が見込まれており、生産量は、前年を下回ることが懸念されていることから、国などにおいて、ばれいしょの安定供給に向けて、省力化作業機械の導入や病害虫抵抗性品種の普及拡大の推進、種ばれいしょの安定供給のための取り組みなど、さまざまな支援策が講じられております。かんしょでん粉については、産地でのサツマイモ基腐病対策が進む一方で、被害発生場の面積は拡大しており、サツマイモ基腐病の次期作への影響を最小限にしながら、かんしょの持続的な生産を行う取り組みなど、国などにおいて、さまざまな支援策が講じられております。
 
 農畜産物をめぐる国内外の情勢が変化する中、需給動向の判断や経営の安定に資する情報を収集し、生産者・消費者を含め広く提供する業務の重要性も一段と高まっています。

 alicは昨年、加糖調製品等の用途別消費動向に関する調査を行ったほか、日本の砂糖制度の意義やその仕組みを分かりやすく紹介する動画を作成しホームページにて公表いたしました。
 
 海外を含めた農畜産物の需給・価格の動向、わが国の輸出拡大に向けた情報を収集・分析した上で、情報誌などの刊行物やホームページ、SNSで幅広く提供することにより、農畜産物の生産・流通・消費についての理解の促進に寄与したいと考えております。現下の情勢では、取材・調査が思うに任せない面もありますが、これまで蓄積したさまざまなツールやパイプを活用して、引き続き内外の情報収集・提供に努めて参りました。砂糖類・でん粉関係者をはじめ、広く皆さまのお役に立つことができれば幸いです。
 
 さて、ワクチン接種が進み、本年は経済社会活動が徐々に動きを取り戻していくことが期待されますが、引き続き新型コロナウイルス感染防止に取り組みつつ、オンライン化などの対応を着実に進め、効率的かつ円滑な業務運営に努めてまいりますので、引き続きのご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 
 本年が皆さまにとって希望に満ちた明るい年となりますよう、皆さまのご健康をご祈念申し上げて、新年のごあいさつといたします。
 
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当: 企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272