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2. 国際価格の動向

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最終更新日:2022年3月10日

2. 国際価格の動向

2022年3月

ニューヨーク粗糖先物相場の動き(1/3〜2/11)
〜1月中旬に19セント台まで上昇するも、下旬以降は下落に転じ、18セント前半で推移〜
 図2
 ニューヨーク粗糖先物相場の2022年1月の推移を見ると(3月限がつぎり)、3日は、インド製糖協会(ISMA)が2021/22年度(10月〜翌9月)の12月末時点の生産実績が前年同期から増加したと発表したことを受け、12月31日の1ポンド当たり18.88セント(注1)から同18.74セントまで下落した。5日以降は、ブラジルやインド、タイなどでの増産見込みから続落し、10日は同17.83セントまで値を下げた。11日以降は、原油価格の上昇(注2)やレアル高の動き(注3)に合わせて上昇し、13日には同18.09セントまで下落したものの、19日は同19.07セントまで値を上げた。その後は原油価格の落ち込みや、世界の砂糖需給の緩和が懸念されたことで下落が続き、28日は同18.20セントまで値を下げた。  

 2月1日は、最近の原油高を受けてブラジルの製糖業者がエタノール生産量を増やすとの思惑から、同18.48セントまで値を上げた。2日は、ブラジルサトウキビ産業協会(UNICA)が同国中南部地域における1月前半のエタノール販売量が前年同期から大幅に減少したと発表したことを受けて、同17.93セントまで急落した。4日は、原油価格の上昇を受けて同18.23セントまで値を上げた。9日は、商品先物や金融市場が上向く中、同18.48セントまで上昇した。10日は原油価格の動きを受けて下落に転じ、11日は同18.26セントまで値を下げた。

(注1)1ポンドは約453.6グラム、セントは1米ドルの100分の1。
(注2)一般に、原油価格が上昇すると、石油の代替燃料であるバイオエタノールの需要も増加する。バイオエタノールの需要増加により、その原料作物(サトウキビ、てん菜など)のバイオエタノール生産への仕向けが増える一方、それらから生産される食品(サトウキビの場合は砂糖)の生産・供給が減ると想定される。食品用途仕向けの度合いが小さくなるほど需給がひっ迫し、当該食品の価格を押し上げる方向に作用する。
(注3)粗糖は米ドル建てで取引されるため、米ドルに対してレアルが上昇すると、相対的にブラジル産粗糖の価格競争力が低下する。世界最大の砂糖輸出国ブラジルの輸出意欲が低下すると、需給のひっ迫につながることから、価格を押し上げる方向に作用する。
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