砂糖類の国内需給
最終更新日:2022年7月11日
砂糖類の国内需給
2022年7月
1. 需給見通し
2.輸入動向
【粗糖の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に減少
財務省「貿易統計」によると、2022年4月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14-200の豪州)の輸入量は、9万1918トン(前年同月比23.0%減、前月比78.8%増)であった(図1)。
輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖についてはタイ、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。
タイ 7963トン
(前年同月比20.1%減、前月比58.0%減)
豪州 8万3955トン
(同23.3%減、同2.6倍)
2022年4月の甘しゃ糖・分みつ糖の1トン当たりの輸入価格は、6万1802円(前年同月比20.7%高、前月比6.4%安)であった(図3)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
タイ 6万1802円
(前年同月比20.8%高、前月比6.4%安)
また、同月における甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、6万5762円(前年同月比25.4%高、前月比1.7%高)であった(図4)。
【含みつ糖の輸入動向】
4月の輸入量は前年同月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2022年4月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、1220トン(前年同月比83.5%増、前月比15.9%減)であった(図5)。
輸入先はタイ、中国、フィリピン、およびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。
タイ 1046トン
(前年同月比3.8倍、前月比3.2%増)
中国 118トン
(同59.0%減、同56.1%減)
フィリピン 54トン
(同47.1%減、同60.0%減)
インド 2トン
(前年同月同、同77.8%減)
2022年4月の1トン当たりの輸入価格は、13万2509円(前年同月比13.0%高、前月比3.8%高)であった(図7)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
タイ 12万9410円
(前年同月比24.2%高、前月比5.0%高)
中国 14万6720円
(同14.9%高、同7.4%高)
フィリピン 15万2111円
(同27.3%高、同15.0%高)
インド 38万5500円
(同2.3倍、同90.7%高)
【加糖調製品の輸入動向】
4月の加糖調製品の輸入量は前年同月からわずかに増加
財務省「貿易統計」によると、2022年4月の加糖調製品の輸入量は、4万8トン(前年同月比0.4%増、前月比5.0%減)であった(図8)。
品目別の輸入量は、表4の通りであった。
3.異性化糖の移出動向
5月の移出量は前年同月からやや増加
2022年5月の異性化糖の移出量は、7万5303トン(前年同月比4.8%増、前月比4.8%減)であった(図9)。
同月の規格別の移出量は、次の通りであった(図10)。
果糖含有率40%未満 324トン
(前年同月比2.2%増、前月比32.7%減)
同40%以上50%未満 1万8549トン
(同5.1%増、同6.4%減)
同50%以上60%未満 5万5741トン
(同5.6%増、同4.1%減)
同60%以上 689トン
(同36.2%減、同6.8%減)
4.価格動向
【市場価格】
砂糖、異性化糖ともに前月と同水準で推移
5月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。
上白糖(大袋)
東京 1キログラム当たり204〜205円
大阪 同204〜205円
名古屋 同208円
関門 同208円
上白糖(小袋)
東京 1キログラム当たり216〜219円
大阪 同219円
本グラニュー糖(大袋)
東京 1キログラム当たり209〜210円
大阪 同209〜210円
名古屋 同213円
ビート・グラニュー糖(大袋)
東京 1キログラム当たり204〜205円
大阪 同204〜205円
名古屋 同206円
5月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。
果糖分42%もの 1キログラム当たり146〜147円
果糖分55%もの 同152〜153円
【小売価格】
5月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で28.5円
マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける5月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、210.7円(前年同月差14.2円高、前月差0.5円高)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かった首都圏との価格差は28.5円であった。
同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。
(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中 部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関 西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
5月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で73.3円
マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける5月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、258.0円(前年同月差11.2円高、前月差0.2円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった北海道との価格差は73.3円であった。
同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。
5月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で48.7円
マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける5月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、244.7円(前年同月差12.3円高、前月差0.6円高)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かった首都圏との価格差は48.7円であった。
同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)
【支出金額および購入数量】
4月の砂糖の支出金額は前年同月からやや上昇
総務省「家計調査」によると、2022年4月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は32、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は78円(前年同月比4.0%高、前月比6.0%安)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、316グラム(同7.1%減、同3.4%減)であった(図12)。
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