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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2023年1月10日

砂糖類の国内需給

2023年1月

調査情報部

1. 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和4年9月に「令和4砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第1回)」を公表した(詳細は2022年11月号参照)。

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2.輸入動向

【粗糖の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2022年10月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14-200の豪州)の輸入量は、7万2219トン(前年同月比16.4%増、前月比39.2%減)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖については米国、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。

米国        19トン
 (前年同月同、前月輸入実績なし)
豪州   7万2200トン
 (前年同月比16.4%増、前月比39.2%減)

 

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 2022年10月の甘しゃ糖・分みつ糖の1トン当たりの輸入価格は、19万6737円(前年同月比39.4%高、前月輸入実績なし)であった(図3)。

    

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

米国       19万6737円
 (前年同月比39.4%高、前月輸入実績なし)

 また、同月における甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、7万5661円(前年同月比24.8%高、前月比0.8%高)であった(図4)。
 

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【含みつ糖の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2022年10月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、229トン(前年同月比57.3%減、前月比23.2%減)であった(図5)。

 輸入先は中国、フィリピンで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。

中国           216トン
 (前年同月比47.6%減、前月比15.3%減)
フィリピン      13トン
 (前年同月輸入実績なし、同69.8%減)

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 2022年10月の1トン当たりの輸入価格は、17万2131円(前年同月比39.1%高、前月比1.5%高)であった(図7)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

中国          16万5972円
 (前年同月比35.2%高、前月比6.0%高)
フィリピン           27万4462円
 (前年同月輸入実績なし、同13.8%高)
 

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【加糖調製品の輸入動向】
10月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなり大きく減少

 財務省「貿易統計」によると、2022年10月の加糖調製品の輸入量は、3万4826トン(前年同月比11.4%減、前月比6.5%減)であった(図8)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。



 

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4.異性化糖の移出動向

11月の移出量は前年同月からわずかに減少
 2022年11月の異性化糖の移出量は、5万9398トン(前年同月比2.7%減、前月比3.4%減)であった(図9)。

 同月の規格別の移出量は、次の通りであった(図10)。

果糖含有率40%未満        454トン
 (前年同月比14.6%増、前月比26.6%増)
同40%以上50%未満    1万6599トン
 (同2.0%増、同0.6%減)
同50%以上60%未満    4万1976トン
 (同4.7%減、同4.8%減)
同60%以上             369トン
  (同2.7%増、同10.9%増)



 

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5.価格動向

【市場価格】
砂糖、異性化糖ともに前月と同水準で推移

 11月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

上白糖(大袋)
東京    1キログラム当たり216〜217円
大阪               同216〜217円
名古屋               同220円
関門                  同220円

上白糖(小袋)
東京      1キログラム当たり229〜230円
大阪                 同231円
 
本グラニュー糖(大袋)
東京      1キログラム当たり221〜222円
大阪             同221〜222円
名古屋               同225円

ビート・グラニュー糖(大袋)
東京      1キログラム当たり216〜217円
大阪               同216〜217円
名古屋               同218円

 11月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

果糖分42%もの
     1キログラム当たり146〜147円
果糖分55%もの      同152〜153円
 
【小売価格】
11月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で32.9円

 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける11月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、225.2円(前年同月差22.4円高、前月差1.9円高)であった。最も高かったのは九州・沖縄で、最も安かった関西との価格差は32.9円であった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。

(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中 部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関 西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県

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11月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で73.7円
 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける11月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、269.8円(前年同月差18.0円高、前月差2.6円高)であった。最も高かったのは関東などで、最も安かった北海道との価格差は73.7円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。

 

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11月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で41.2円
 マーチャンダイジング・オンRDSPOS(全国1243店舗)によると、スーパーにおける11月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、256.6円(前年同月差18.0円高、前月差2.0円高)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かった首都圏との価格差は41.2円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。

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【支出金額および購入数量】
10月の砂糖の支出金額は前年同月からわずかに上昇

 総務省「家計調査」によると、2022年10月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は31、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は80円(前年同月比2.6%高、前月同)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、321グラム(同3.5%増、前月比2.6%増)であった(図12)。

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272