2. 主要国の砂糖需給(2023年3月時点予測)
最終更新日:2023年4月10日
2. 主要国の砂糖需給(2023年3月時点予測)
2023年4月
【生産量】
ブラジルは、サトウキビの主産地である中南部で降雨の恩恵を受け、今後の豊作が期待されることから、3977万トン(前年比5.7%増)とやや増加することが見込まれる(図2)。
インドは、サトウキビ生産量の減少やサトウキビのエタノール仕向けの増加などから、3643万トン(同5.5%減)とやや減少すると見込まれる。
また、主にてん菜糖を生産するEUでは、夏季の記録的な熱波や干ばつがてん菜の生育に影響したことや、欧州司法裁判所がネオニコチノイド系農薬の緊急使用を否認する判決を下したことなどにより、1554万トン(同9.7%減)とかなりの程度減少すると見込まれる。
【輸入量】
中国では、これまで国内生産の不足分を上回る量が輸入されてきたが、輸入需要が減退しており、687万トン(同3.7%減)とやや減少する見込みではあるものの、引き続き輸入量第1位となることが予想される。また、ゼロコロナ政策の緩和により消費が増加する可能性があり、消費の回復が予想以上であれば、輸入量は増加する可能性がある。
インドネシアは、砂糖生産量が前年度をかなりの程度下回ると見込まれる中で、主に家庭での砂糖消費の増加に伴い676万トン(同15.9%増)とかなり大きく増加し、中国に次いで第2位になると見込まれる。
【消費量】
第1位のインドは、人口の増加に伴い、2992万トン(前年度比1.8%増)とわずかに増加し、世界の砂糖消費量の16%を占めると見込まれる。
続くEUは、1756万トン(同0.9%減)とわずかに減少が見込まれ、長らく世界の砂糖需要をけん引してきた中国は、1685万トン(同2.0%増)とわずかに増加するものの、EUの水準を下回ると見込まれる。
【輸出量】
第1位のブラジルは、インドや豪州などの主要輸出国が輸出量を大きく減らす中で、2921万トン(同7.8%増)とかなりの程度増加し、世界の砂糖輸出の4割を占めると見込まれる。
タイは、生産量の下方修正を受け、輸出量が838万トン(同3.8%増)と下方修正されたものの、インドの輸出量が減少見通しであることから順位を上げ、世界第2位に返り咲くとみられる。
インドは、昨年11月上旬に砂糖輸出枠を600万トンと発表したのち、輸出枠の追加の可能性があるとしたものの、前年度ほどの増加は見込まれず774万トン(同37.9%減)と大幅な減少が予想される。
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