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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2023年6月9日

砂糖類の国内需給

2023年6月

調査情報部

1.需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和5年3月に「令和4砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第3回)」を公表した(詳細は2023年5月号参照)

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2.輸入動向

【粗糖の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に増加

 財務省「貿易統計」によると、2023年3月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14-200の豪州)の輸入量は、7万820トン(前年同月比37.7%増、前月比10.2%減)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖についてはタイ、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。

 タイ     1万9975トン
 (前年同月比5.5%増、前月輸入実績なし)
 豪州     5万845トン
 (同56.6%増、前月比35.5%減)

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 2023年3月の甘しゃ糖・分みつ糖の1トン当たりの輸入価格は、8万2360円(前年同月比24.7%高、前月比61.2%安)であった(図3)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ    8万2360円
 (前年同月比24.7%高、前月輸入実績なし)

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 また、同月における甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、7万8539円(前年同月比21.4%高、前月比5.4%高)であった(図4)。

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【含みつ糖の輸入動向】
3月の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2023年3月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、1078トン(前年同月比25.7%減、前月比64.8%増)であった(図5)。

 輸入先国はタイ、中国およびインドの3カ国で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。

 タイ    1001トン
 (前年同月比1.3%減、前月比2.5倍)
 中国    76トン
 (同71.7%減、同55.8%減)
 インド    1トン
 (同88.9%減、前月輸入実績なし)

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 2023年3月の1トン当たりの輸入価格は、13万6455円(前年同月比6.9%高、前月比10.2%安)であった(図7)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ    13万3898円
 (前年同月比8.6%高、前月比3.0%安)
 中国    15万7553円
 (同15.4%高、同2.2%高)
 インド   55万6000円
 (同2.8倍、前月輸入実績なし)

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【加糖調製品の輸入動向】
3月の加糖調製品の輸入量は前年同月から大幅に減少

 財務省「貿易統計」によると、2023年3月の加糖調製品の輸入量は、3万5100トン(前年同月比16.6%減、前月比12.4%増)であった(図8)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。

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3.異性化糖の移出動向

4月の移出量は前年同月からわずかに減少
 2023年4月の異性化糖の移出量は、7万7529トン(前年同月比2.0%減、前月比4.4%増)であった(図9)。

 同月の規格別の移出量は、次の通りであった(図10)。

 果糖含有率40%未満     420トン
   (前年同月比12.9%減、前月比10.5%減)
 同40%以上50%未満   1万9390トン
  (同2.1%減、同1.9%増)
 同50%以上60%未満   5万6758トン
  (同2.3%減、同5.6%増)
 同60%以上         962トン
  (同30.2%増、同5.2%減)

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4.価格動向

【市場価格】
砂糖、異性化糖ともに前月と同水準で推移

 4月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

上白糖(大袋)
東京   1キログラム当たり227〜229円
大阪   同227〜229円
名古屋  同230円
関門   同232円

上白糖(小袋)
東京   1キログラム当たり239〜243円
大阪   同242〜243円

本グラニュー糖(大袋)
東京   1キログラム当たり232〜234円
大阪   同232〜234円
名古屋  同235円

ビート・グラニュー糖(大袋)
東京    1キログラム当たり227〜229円
大阪    同227〜229円
名古屋  同228円

 4月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

果糖分42%もの   1キログラム当たり166〜167円
果糖分55%もの           同172〜173円
【小売価格】
4月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で41.9円

 KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける4月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、227.3円(前年同月差22.6円高、前月差5.0円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関東などとの価格差は41.9円であった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。

(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県

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4月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で68.4円
 KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける4月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、278.1円(前年同月差20.7円高、前月差3.5円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった北海道との価格差は68.4円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。

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4月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で57.2円
 KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける4月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、264.9円(前年同月差22.8円高、前月差4.1円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった九州・沖縄との価格差は57.2円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。

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【支出金額および購入数量】
3月の砂糖の支出金額は前年同月からかなりの程度下落

 総務省「家計調査」によると、2023年3月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は28、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は78円(前年同月比6.0%安、前月比4.9%安)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、272グラム(同16.8%減、同8.4%減)であった(図12)。

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このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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