2. 主要国の砂糖需給(2023年6月時点予測)
最終更新日:2023年7月10日
2. 主要国の砂糖需給(2023年6月時点予測)
2023年7月
【生産量 】
ブラジルは、サトウキビ主産地の中南部で天候に恵まれたことから、3972万トン(前年度比5.6%増)とやや増加し、過去2番目の豊作が見込まれる(図2)。
インドは、天候不順によるサトウキビの減産や、サトウキビのエタノール仕向けの増加などから、3535万トン(同8.3%減)とかなりの程度減少すると見込まれる。
EUは、夏季の記録的な熱波や干ばつがてん菜の生育に影響したことや、欧州司法裁判所がネオニコチノイド系農薬の緊急使用に否認判決を下したことなどにより、1575万トン(同8.9%減)とかなりの程度減少すると見込まれる。
【輸入量】
インドネシアは、砂糖生産量が前年度をわずかに下回ると見込まれる中で、主に家庭消費の増加に伴い676万トン(前年度比15.9%増)とかなり大きく増加し、中国を抜いて第1位になると見込まれる。
中国では、これまで国内生産の不足分を上回る量が輸入されてきたが、近年の国内の累積在庫の増加などによる輸入減退や、世界的な砂糖価格の上昇を背景とした在庫の取り崩しなどから、547万トン(同21.4%減)と大幅に減少し、第2位に後退すると見込まれる。
【消費量】
第1位のインドは、人口の増加に伴い、2992万トン(前年度比1.8%増)とわずかに増加し、世界の砂糖消費量の16%を占めると見込まれる。
続くEUは、1773万トン(同0.7%減)とわずかに減少が見込まれ、長らく世界の砂糖需要をけん引してきた中国は、1685万トン(同2.0%増)とわずかに増加するものの、EUの消費量をやや下回ると見込まれる。
【輸出量】
第1位のブラジルは、主要輸出国が輸出量を大きく減らす中で、2899万トン(前年度比7.0%増)とかなりの程度増加し、世界の砂糖輸出の4割を占めると見込まれる。
続くタイは、833万トン(同3.0%増)と前回予測から若干下方修正されたものの、インドの輸出量が減少見通しであることから、世界第2位を維持すると見込まれる。
第3位のインドは、国内需要への対応から今年度の輸出枠拡大の可能性が低いとされ、前年度の輸出枠である1120万トンを大きく下回る801万トン(同35.7%減)と大幅な減少が予想される。
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