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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2023年10月10日

砂糖類の国内需給

2023年10月

調査情報部

1.需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和5年6月に「令和4砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第4回)」を公表した(詳細は2023年8月号参照)。









 
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2.輸入動向

【粗糖の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月からかなり大きく増加
 
財務省「貿易統計」によると、2023年7月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14−200の豪州)の輸入量は、12万960トン(前年同月比12.6%増、前月比2.6%減)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖についてはタイおよび米国、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)

 タイ              7290トン
  (前年同月比31.5%減、前月比18.9%減)
 米国                  5トン
  (同73.7%減、前月輸入実績なし)
 豪州     11万3665トン
  (同17.5%増、前月比1.4%減)

 






 

 2023年7月の甘しゃ糖・分みつ糖の1トン当たりの輸入価格は、9万2595円(前年同月比24.7%高、前月比10.6%安)であった(図3)。

 



 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ            9万2518円
  (前年同月比25.0%高、前月比10.7%安)
 米国      20万4400円
  (同1.1%高、前月輸入実績なし)
 
 また、同月における甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、9万9708円(前年同月比34.9%高、前月比6.4%高)であった(図4)。
 

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【含みつ糖の輸入動向】
7月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2023年7月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、533トン(前年同月比27.2%増、前月比5.8%減)であった(図5)。

 輸入先は中国、タイ、コスタリカ、フィリピンおよびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。

 中国               372トン
  (前年同月比63.2%増、前月比23.5%減)
 タイ               126トン
  (同50.0%増、同3.0倍)
 コスタリカ       20トン
  (前年同月および前月輸入実績なし)
 フィリピン       14トン
  (前年同月比86.9%減、前月比61.1%減)
 インド               1トン
  (前年同月輸入実績なし、同50.0%減)








 

 2023年7月の1トン当たりの輸入価格は、15万4053円(前年同月比1.7%安、前月比7.8%安)であった(図7)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 中国       15万7747円
  (前年同月比4.1%安、前月比0.2%安)
 タイ        11万1056円
  (同7.5%高、同13.0%安)
 コスタリカ  22万9100円
  (前年同月および前月輸入実績なし)
 フィリピン  33万1786円
  (前年同月比84.2%高、前月比0.5%高)
 インド      20万8000円
  (前年同月輸入実績なし、同22.8%安)
 

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【加糖調製品の輸入動向】
7月の加糖調製品の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2023年7月の加糖調製品の輸入量は、3万2823トン(前年同月比18.6%減、前月比10.2%減)であった(図8)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。
 



 

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3.異性化糖の移出動向

8月の移出量は前年同月からわずかに増加
 
2023年8月の異性化糖の移出量は、7万777トン(前年同月比2.5%増、前月比12.7%減)であった(図9)。

 同月の規格別の移出量は、次の通りであった(図10)。

 果糖含有率40%未満         365トン
  (前年同月比17.0%増、前月比0.9%増)
 同40%以上50%未満   1万7690トン
  (同1.9%減、同8.5%減)
 同50%以上60%未満   5万1992トン
  (同3.6%増、同14.4%減)
 同60%以上                   730トン
  (同33.4%増、同7.6%増)




 

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4.価格動向

【市場価格】
砂糖、異性化糖ともに前月と同水準で推移

 8月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

 上白糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり239〜241円
 大阪                    同239〜241円
 名古屋                        同242円
 関門                           同244円

 上白糖(小袋)
 東京 1キログラム当たり251〜255円
 大阪                   同254〜255円

 本グラニュー糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり244〜246円
 大阪                    同244〜246円
 名古屋                         同247円

 ビート・グラニュー糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり239〜241円
 大阪                    同239〜241円
 名古屋                        同240円

 8月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

 果糖分42%もの
     1キログラム当たり  166〜167円
 果糖分55%もの    同172〜173円
 

【小売価格】
8月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で56.8円
 
KSP-POSデータ(全国535店舗)によると、スーパーにおける8月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、235.2円(前年同月差26.5円高、前月差0.8円安)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関東などとの価格差は56.8円であった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。
 

(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
   関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
    首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
    中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
   関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県

 

 

 

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8月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で71.8円
 
KSP-POSデータ(全国535店舗)によると、スーパーにおける8月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、290.3円(前年同月差28.0円高、前月差2.3円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった北海道との価格差は71.8円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。

7

8月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で63.6円
 
KSP-POSデータ(全国535店舗)によると、スーパーにおける8月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、275.1円(前年同月差28.1円高、前月差0.8円安)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関東などとの価格差は63.6円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。

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【支出金額および購入数量】
7月の砂糖の支出金額は前年同月からわずかに下落

 
総務省「家計調査」によると、2023年7月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は29、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は89円(前年同月比2.2%安、前月比37.3%安)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、266グラム(同21.5%減、同36.8%減)であった(図12)。
 



 

 

 

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