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最終更新日:2023年11月10日
【粗糖の輸入動向】
8月の輸入量は前年同月から大幅に減少
財務省「貿易統計」によると、2023年8月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14−200の豪州)の輸入量は、3万9742トン(前年同月比50.9%減、前月比67.1%減)であった(図1)。
輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖についてはタイおよび英国、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。
タイ 1万1874トン
(前年同月比64.6%減、前月比62.9%増)
英国 1トン
(前年同月および前月輸入実績なし)
豪州 2万7867トン
(前年同月比41.3%減、前月比75.5%減)
2023年8月の甘しゃ糖・分みつ糖の1トン当たりの輸入価格は、10万5058円(前年同月比32.1%高、前月比13.5%高)であった(図3)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
タイ 10万5001円
(前年同月比32.0%高、前月比13.5%高)
英国 78万1000円
(前年同月および前月輸入実績なし)
また、同月における甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、10万1488円(前年同月比36.2%高、前月比1.8%高)であった(図4)。
【含みつ糖の輸入動向】
8月の輸入量は前年同月から大幅に減少
財務省「貿易統計」によると、2023年8月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、51トン(前年同月比83.7%減、前月比90.4%減)であった(図5)。
輸入先は中国およびフィリピンで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。
中国 38トン
(前年同月比71.4%減、前月比89.8%減)
フィリピン 13トン
(同92.8%減、同7.1%減)
2023年8月の1トン当たりの輸入価格は、24万8235円(前年同月比41.9%高、前月比61.1%高)であった(図7)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
中国 20万7868円
(前年同月比25.6%高、前月比31.8%高)
フィリピン 36万6231円
(同2.0倍、同10.4%高)
【加糖調製品の輸入動向】
8月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなり大きく減少
財務省「貿易統計」によると、2023年8月の加糖調製品の輸入量は、3万2006トン(前年同月比15.4%減、前月比2.5%減)であった(図8)。
品目別の輸入量は、表4の通りであった。
9月の移出量は前年同月からかなり大きく増加
2023年9月の異性化糖の移出量は、6万5249トン(前年同月比11.8%増、前月比7.8%減)であった(図9)。
同月の規格別の移出量は、次の通りであった(図10)。
果糖含有率40%未満 382トン
(前年同月比5.7%増、前月比4.6%増)
同40%以上50%未満 1万6204トン
(同1.4%増、同8.4%減)
同50%以上60%未満 4万7636トン
(同14.6%増、同8.4%減)
同60%以上 1026トン
(同2.3倍、同40.6%増)
【市場価格】
砂糖、異性化糖ともに前月と同水準で推移
9月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。
上白糖(大袋)
東京 1キログラム当たり239〜241円
大阪 同239〜241円
名古屋 同242円
関門 同244円
上白糖(小袋)
東京 1キログラム当たり251〜255円
大阪 同254〜255円
本グラニュー糖(大袋)
東京 1キログラム当たり244〜246円
大阪 同244〜246円
名古屋 同247円
ビート・グラニュー糖(大袋)
東京 1キログラム当たり239〜241円
大阪 同239〜241円
名古屋 同240円
9月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。
果糖分42%もの
1キログラム当たり 166〜167円
果糖分55%もの 同172〜173円
【小売価格】
9月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で41.0円
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける9月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、238.5円(前年同月差29.6円高、前月差5.0円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関東などとの価格差は41.0円であった。
同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。
(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
9月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で74.6円
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける9月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、292.8円(前年同月差30.5円高、前月差2.2円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった北海道との価格差は74.6円であった。
同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。
9月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で57.8円
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける9月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、280.0円(前年同月差33.5円高、前月差5.7円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関東などとの価格差は57.8円であった。
同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。
【支出金額および購入数量】
8月の砂糖の支出金額は前年同月からわずかに上昇
総務省「家計調査」によると、2023年8月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は26、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は75円(前年同月比1.4%高、前月比15.7%安)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、246グラム(同16.3%減、同7.5%減)であった(図12)。