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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2024年1月10日

砂糖類の国内需給

2024年1月

調査情報部

1 需給見通し


 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和5年9月に「令和5砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第1回)」を公表した(詳細は2023年11月号参照)。
 








 
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2 輸入動向

【粗糖の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月からかなりの程度増加
 
財務省「貿易統計」によると、2023年10月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14−200の豪州)の輸入量は、7万8264トン(前年同月比8.4%増、前月比45.7%減)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖については輸入実績が無く、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。

 豪州     7万8264トン
  (前年同月比8.4%増、前月比43.4%減)







 
 2023年10月における甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、9万9883円(前年同月比32.0%高、前月比5.8%高)であった(図4)。




 

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【含みつ糖の輸入動向】
10月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2023年10月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、566トン(前年同月比2.5倍、前月比94.5%増)であった(図5)。

 輸入先は中国、フィリピン、インドおよびパキスタンで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。

 中国               527トン
  (前年同月比2.4倍、前月比94.5%増)
 フィリピン       36トン
  (同2.8倍、前月輸入実績なし)
 インド                2トン
  (前年同月および前月輸入実績なし)
 パキスタン        1トン
  (前年同月および前月輸入実績なし)








 2023年10月の1トン当たりの輸入価格は、17万4737円(前年同月比1.5%高、前月比1.7%高)であった(図7)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 中国              16万2326円
  (前年同月比2.2%安、前月比4.3%安)
 フィリピン       33万7778円
  (同23.1%高、前月輸入実績なし)
 インド            30万9000円
  (前年同月および前月輸入実績なし)
 パキスタン       57万7000円
  (前年同月および前月輸入実績なし)

 


 


【加糖調製品の輸入動向】
10月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなり大きく減少
 
財務省「貿易統計」によると、2023年10月の加糖調製品の輸入量は、2万9366トン(前年同月比15.7%減、前月比15.5%減)であった(図8)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。
 
 


 

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3 異性化糖の移出動向

11月の移出量は前年同月からやや増加
 
2023年11月の異性化糖の移出量は、6万1661トン(前年同月比3.8%増、前月比0.9%減)であった(図9)。

 同月の規格別の移出量は、次の通りであった(図10)。

 果糖含有率40%未満         329トン
  (前年同月比27.5%減、前月比12.3%減)
 同40%以上50%未満   1万6129トン
  (同2.8%減、同2.2%増)
 同50%以上60%未満   4万4650トン
  (同6.4%増、同1.5%減)
 同60%以上                   553トン
  (同49.7%増、同24.5%減)




 

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4 価格動向

【市場価格】
砂糖、異性化糖ともに前月と同水準で推移

 11月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

 上白糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり 239〜241円
 大阪  同            239〜241円
 名古屋                 同242円
 関門                  同244円

 上白糖(小袋)
 東京 1キログラム当たり 251〜255円
 大阪             同254〜255円

 本グラニュー糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり 244〜246円
 大阪              同244〜246円
 名古屋                 同247円

 ビート・グラニュー糖(大袋)
 東京 1キログラム当たり 239〜241円
 大阪              同239〜241円
 名古屋                 同240円

 11月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

 果糖分42%もの
   1キログラム当たり  166〜167円
 果糖分55%もの
                同172〜173円

【小売価格】
11月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で40.0円

 KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける11月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、247.6円(前年同月差33.1円高、前月差2.1円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった関東などとの価格差は40.0円であった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。

(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
  関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
  首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
  中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
  関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県

5

11月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で61.7円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける11月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、300.7円(前年同月差33.3円高、前月差2.7円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった関西との価格差は61.7円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。
 

6

11月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で55.1円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける11月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、286.8円(前年同月差34.1円高、前月差0.4円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関東などとの価格差は55.1円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。

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【支出金額および購入数量】
10月の砂糖の支出金額は前年同月からかなりの程度上昇
 
総務省「家計調査」によると、2023年10月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は30回、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は85円(前年同月比6.3%高、前月比19.7%高)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、268グラム(同16.5%減、同9.8%増)であった(図12)。
 



 

 

 

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
Tel:03-3583-9272