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2 国際価格の動向

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最終更新日:2024年2月9日

2 国際価格の動向

2024年2月

ニューヨーク粗糖先物相場の動き(12/1〜1/11)
〜ブラジルの増産見込みから供給不足の懸念が和らぎ、9カ月半ぶりに20セント台まで急落〜
 


 

 2023年12月のニューヨーク粗糖先物相場(3(がつ)(ぎり))の推移を見ると、1日は、ブラジルの増産見込みから、1ポンド当たり25.09セント(注1)と26セントを割り込んだ。4日は、ショートポジションをカバーするための買い戻し(注2)から一時上昇し、同25.81セントまで回復したものの、5日以降は、原油安(注3)や供給不足の懸念が緩んだことから売りが先行し、6日は、同23.00セントと急落した。7日以降は、ドル安(注4)やインドの減産見通しなどからわずかに上昇したものの、ブラジルの増産が相場に与えるインパクトは大きく、11日は、同22.47セントと5カ月半ぶりの安値をつけた。12日以降は、ショートカバーやレアル高により一時上昇することはあったものの、ブラジルサトウキビ産業協会(UNICA)によるブラジルの増産見込みを受け右肩下がりで推移し、21日は、同20.24セントと9カ月半ぶりの安値まで急落した。22日以降は、小幅高で推移し、28日は、ショートカバーにより、同21.76セントと一時上昇したものの、29日は、ロングポジション(注5)の清算が行われたことで、同20.58セントと下落した。

 24年1月2日以降は、インドの全国協同組合砂糖工場連盟(NFCSF)による同国の砂糖減産の発表や原油高により緩やかに上昇し、8日は、同21.74セントと値を上げた。9日以降は、ドル高や原油安により値を下げたが、11日はレアル高により、同21.76セントと上昇した。

(注1)1ポンドは約453.6グラム、1米セントは1米ドルの100分の1。
(注2)将来の値下がりを期待して売りの持ち高を取っていた金融資産(ショートポジション)を、決済のために買い戻すこと。ショートカバーとも。
(注3)一般に、原油価格が下落すると、石油の代替燃料であるバイオエタノールの需要は減少し、その原料作物(サトウキビ、てん菜など)のバイオエタノール生産への仕向けが減る。その結果、それら原料作物から生産される食品(サトウキビの場合は砂糖)の生産・供給が増えると想定され、当該食品の価格を押し下げる方向に作用する。
(注4)粗糖は米ドル建てで取引されるため、米ドルに対してレアルが上昇すると、相対的にブラジル産粗糖の価格競争力が弱まる。世界最大の砂糖輸出国ブラジルの輸出意欲が低下すると、需給のひっ迫につながることから、価格を押し上げる方向に作用する。
(注5)将来の値上がりを期待して買いの持ち高を取っている状態。
 

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