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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2024年3月11日

砂糖類の国内需給

2024年3月

調査情報部

1 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和5年12月に「令和5砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第2回)」を公表した(詳細は2024年2月号参照)。









 
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2 輸入動向

【粗糖の輸入動向】
12月の輸入量は前年同月からかなり大きく増加
 
財務省「貿易統計」によると、2023年12月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14−200の豪州)の輸入量は、14万9304トン(前年同月比11.6%増、前月比12.1%増)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖については輸入実績が無く、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。

 豪州         14万9304トン
  (前年同月比11.6%増、前月比12.1%増)  







 

 
 また、2023年1〜12月の甘しゃ糖・分みつ糖および甘しゃ糖・その他の輸入量は、110万3665トン(前年比7.2%増)であった(図3)。

 輸入先国は豪州、タイ、米国および英国の4カ国で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 豪州            102万8540トン
  (前年比8.3%増)
 タイ                7万5079トン
  (同6.2%減)
 米国                       45トン
  (同21.1%減)
 英国                         1トン
  (前年輸入実績なし)
 

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 2023年12月における甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、10万1739円(前年同月比31.7%高、前月比4.0%安)であった(図5)。



 
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【含みつ糖の輸入動向】
12月の輸入量は前年同月から大幅に減少
 
財務省「貿易統計」によると、2023年12月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、156トン(前年同月比58.0%減、前月比57.8%減)であった(図6)。

 輸入先は中国、ボリビア、フィリピンおよびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図7)。

 中国                    57トン
  (前年同月比67.2%減、前月比83.8%減)
 ボリビア                51トン
  (同32.9%減、前月輸入実績なし)
 フィリピン              46トン
  (同9.5%増、前月比3.5倍)
 インド                    2トン
  (前年同月同、同2.0倍)




 

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 また、2023年1〜12月の含みつ糖の輸入量は、5844トン(前年比15.6%減)であった(図8)。

 輸入先は中国、タイ、ボリビア、フィリピンおよびブラジルなど10カ国で、国・地域別の輸入量は次の通りであった。

 中国                2947トン
  (前年比3.8%減)
 タイ                2308トン
  (同11.7%減)
 ボリビア             230トン
  (同35.6%減)
 フィリピン           224トン
  (同70.4%減)
 ブラジル               57トン
  (同17.4%減)
 コスタリカ             40トン
  (同2.1倍)
 モーリシャス          20トン
  (前年同)
 インド                  12トン
  (前年比33.3%減)
 ペルー                   5トン
  (前年同)
 パキスタン              1トン
  (前年輸入実績なし)
 
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 2023年12月の1トン当たりの輸入価格は、25万7442円(前年同月比27.6%高、前月比44.3%高)であった(図9)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 中国               20万6789円
  (前年同月比28.1%高、前月比20.0%高)
 ボリビア          19万8353円
  (同2.5%高、前月輸入実績なし)
 フィリピン        37万9891円
  (同25.8%高、前月比33.7%高)
 インド             39万1500円
  (同65.5%高、同21.6%高)
 
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【加糖調製品の輸入動向】
12月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなり大きく減少
 
財務省「貿易統計」によると、2023年12月の加糖調製品の輸入量は、2万9779トン(前年同月比12.9%減、前月比4.9%減)であった(図10)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。
 







 また、2023年1〜12月の加糖調製品の輸入量は、39万4445トン(前年比14.2%減)となった(図11)。

 品目別の輸入量は、表5の通りであった。
 



 

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3 異性化糖の移出動向

1月の移出量は前年同月並み
 
2024年1月の異性化糖の移出量は、5万4791トン(前年同月並み、前月比4.8%減)であった(図12)。

 同月の規格別の移出量は、次の通りであった(図13)。

 果糖含有率40%未満         280トン
  (前年同月比27.5%減、前月比13.6%減)
 同40%以上50%未満   1万4758トン
  (同3.5%減、同7.6%減)
 同50%以上60%未満   3万9271トン
  (同1.4%増、同3.8%減)
 同60%以上                    481トン
  (同23.6%増、同5.4%増)




 

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4 価格動向

【市場価格】
砂糖は前月後半から10円程度値上がり
 
1月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

 上白糖(大袋)
 東京    1キログラム当たり239〜251円
 大阪                       同239〜251円
 名古屋                    同242〜252円
 関門                      同244〜254円

 上白糖(小袋)
 東京    1キログラム当たり251〜265円
 大阪                      同254〜265円

 本グラニュー糖(大袋)
 東京    1キログラム当たり244〜256円
 大阪                       同244〜256円
 名古屋                     同247〜257円

 ビート・グラニュー糖(大袋)
 東京    1キログラム当たり239〜251円
 大阪                       同239〜251円
 名古屋                    同240〜250円


 1月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

 果糖分42%もの
          1キログラム当たり166〜167円
 果糖分55%もの
                             同172〜173円

【小売価格】
1月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で46.5円

 KSP−POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける1月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、250.4円(前年同月差30.2円高、前月差5.1円高)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かった関東などとの価格差は46.5円であった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。


(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
  関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
  首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
  中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
  関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県

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1月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で60.3円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける1月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、305.0円(前年同月差32.7円高、前月差4.8円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった関西との価格差は60.3円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。

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1月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で59.4円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける1月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、289.4円(前年同月差31.8円高、前月差5.9円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関東などとの価格差は59.4円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表8)。

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【支出金額および購入数量】
12月の砂糖の支出金額は前年同月からかなりの程度上昇
 
総務省「家計調査」によると、2023年12月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は48回、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は144円(前年同月比18.0%高、前月比63.6%高)であった(図14)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、480グラム(同1.4%減、同74.5%増)であった(図15)。




 

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農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:企画情報グループ)
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