GlobalData UK Ltd.(農産物の需給などを調査する英国の民間調査会社)による2024年3月時点の予測によると(以下、特段の断りがない限り同予測に基づく記述)、2023/24砂糖年度(10月〜翌9月)の世界の砂糖生産量は、1億9512万トン(粗糖換算〈以下、特段の断りがない限り砂糖に係る数量は粗糖換算〉、前年度比1.8%増)とわずかな増加が見込まれている(表)。生産量第1位のブラジルで大幅な増産となるほか、EUや中国などでは前年度の減産から回復が見込まれているが、同第2位のインドを筆頭にタイやパキスタンなどでは減産が見込まれている。
また、同年度の世界の砂糖消費量は、1億9247万トン(同1.4%増)とわずかな増加が見込まれている。EUや米国でわずかに減少するものの、同第1位のインドを筆頭に中国やブラジル、インドネシアなどで増加が見込まれている。
この結果、期末在庫率は前年度から横ばいの38.7%とされ、昨年度に続き40%割れが見込まれている。地域別の砂糖需給の予測値は、図1の通りである。また、主要消費国・地域の1人当たり砂糖消費量は図2の通りである。