ホーム > 砂糖 > 砂糖の国際需給・需給レポート > 2 主要国の砂糖需給(2024年3月時点予測)
最終更新日:2024年4月10日
【生産量】
ブラジルは、サトウキビの主産地である中南部が天候に恵まれたことで増産が期待されることから、4934万トン(前年度比24.2%増)と大幅な増加が見込まれている(図)。
インドは、モンスーンの到来の遅れや季節外れの大雨などによるサトウキビの減産を受け、3477万トン(同1.7%減)とわずかな減少が見込まれている。
EUは、雨天が続き、近年、主産地の多くで懸念されている萎黄病(注)の発生が減少したことから、1650万トン(同5.4%増)とやや増加が見込まれている。
【輸入量】
中国は、世界的な砂糖価格の上昇などを背景に砂糖の輸入が一時停止され、一部の備蓄糖が市場へ放出されるなどの動きがみられたが、6月以降は輸入を再開し、733万トン(同24.7%増)と大幅な増加が見込まれている。
インドネシアは、生産量がやや落ち込んだものの、世界的な砂糖価格の上昇などにより、557万トン(同16.3%減)と大幅な減少が見込まれている。
【消費量】
インドは、国内需要の高まりから、3132万トン(同4.1%増)とやや増加し、世界の砂糖総消費量の16%を占めると見込まれている。
EUは、1713万トン(同0.8%減)とわずかな減少が見込まれ、長らく砂糖需要を拡大させてきた中国は、1696万トン(同2.3%増)とわずかに増加するものの、EUの消費量をわずかに下回ると見込まれている。
【輸出量】
ブラジルは、インドやタイなど主要輸出国がいずれも減産見込みから輸出量を大きく減らすとされる中で、3753万トン(同29.5%増)と大幅に増加し、世界の砂糖総輸出の5割を占めると見込まれている。
タイは、収穫面積の減少や年初の乾燥によるサトウキビの減産などから、632万トン(同23.2%減)と大幅な減少が見込まれている。
インドは、減産に伴う国内供給を確保するための政府による輸出制限などから、376万トン(同56.5%減)と大幅な減少が見込まれている。
(注)アブラムシによって媒介される植物ウイルス病。