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3 世界の砂糖需給に影響を与える諸国の動向(2024年4月時点予測)

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最終更新日:2024年5月10日

3 世界の砂糖需給に影響を与える諸国の動向(2024年4月時点予測)

2024年5月



2024/25年度の砂糖輸出量は、わずかに増加する見込み
 
2024/25年度(4月〜翌3月)のサトウキビ収穫面積は、853万ヘクタール(前年度比1.4%増)とわずかに増加が見込まれている(表)。一方でサトウキビ生産量は、主産地の中南部地域で10月から翌1月にかけて降雨が少なかったことなどから、6億4345万トン(同10.1%減)とかなりの程度減少が見込まれている。

 砂糖生産量は、サトウキビの減産見込みを背景に、4778万トン(同3.6%減)とやや減少が見込まれているものの、過去最高と見込まれる2023/24年度に次ぐ生産量が予想されている。

 砂糖輸出量は、生産量がやや減少見込みであるものの、インド産やタイ産の輸出が振るわないことから、引き続き国際市場でのブラジル産の砂糖需要の高まりが期待され、3820万トン(同0.7%増)とわずかな増加が見込まれている。
 


 
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2023/24年度の砂糖輸出量は、減産と国内供給の確保により大幅に減少する見込み
 
2023/24年度(10月〜翌9月)のサトウキビの収穫面積は、522万ヘクタール(前年度比4.1%減)とやや減少が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、主産地であるマハラシュトラ州では前年を上回るものの、ウッタル・プラデーシュ州東部では冬季の降雨が少なく、サトウキビの成長に影響したことなどから、4億3572万トン(同4.4%減)とやや減少が見込まれている。

 砂糖生産量は、同国政府が砂糖への仕向け量を優先させるため、サトウキビ由来のエタノール生産を制限したことを受けて、前回予測からさらに上方修正されたが、ウッタル・プラデーシュ州でのサトウキビの減産などにより、3490万トン(同1.4%減)とわずかな減少が見込まれている。また、同国政府は糖みつの国内利用を促進するべく、24年1月中旬に糖みつ輸出に対し50%の関税を導入した。

 砂糖輸出量は、砂糖の減産見込みに加え同国政府による輸出制限により、445万トン(同48.5%減)と前年度の半分程度の水準となる大幅な減少が見込まれている。



 
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2023/24年度の砂糖生産量はかなりの程度、輸入量は大幅に増加の見込み
 
2023/24年度(10月〜翌9月)のサトウキビの収穫面積は、116万へクタール(前年度比5.3%増)とやや増加が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、広西チワン族自治区と雲南省における1月の降霜が生育の懸念材料となっていたものの、サトウキビの収穫作業は順調に進んだため、7295万トン(同16.5%増)と大幅な増加が見込まれている。一方で、てん菜の収穫面積は、新疆(しん きょう)ウイグル自治区で寒さによる部分的な不作が生じたことなどから、18万ヘクタール(同1.1%減)とわずかな減少が見込まれている。てん菜生産量は、収穫面積が減少する中で、機械化が進んだことなどにより、単収が増加したことで、943万トン(同8.2%増)とかなりの程度増加が見込まれている。

 砂糖生産量は、原料作物の生産回復を背景に、1064万トン(同9.7%増)とかなりの程度増加し、21/22年度の水準にまで回復が見込まれている。輸入量は、引き続き需給ギャップを埋めるための一定の輸入量が予想されることから、732万トン(同24.5%増)と大幅な増加が見込まれている。

 


 

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