GlobalData UK Ltd.(農産物の需給などを調査する英国の民間調査会社)による2024年6月時点の予測によると(以下、特段の断りがない限り同予測に基づく記述)、2023/24砂糖年度(10月〜翌9月)の世界の砂糖生産量は、1億9732万トン(粗糖換算〈以下、特段の断りがない限り砂糖に係る数量は粗糖換算〉、前年度比3.0%増)とやや増加が見込まれている(表)。生産量第1位のブラジルで大幅な増産となるほか、EUや中国などでは前年度の減産から回復が見込まれているが、第2位のインドやタイでは減産が見込まれている。
また、同年度の世界の砂糖消費量は、1億9168万トン(同1.0%増)とわずかな増加が見込まれている。EUや米国でわずかに減少するものの、消費量第1位のインドを筆頭に中国やブラジル、インドネシアなどで増加が見込まれている。
この結果、期末在庫率は40.4%と3年ぶりの40%台が見込まれている。地域別の砂糖需給の予測値は、図1の通りである。また、主要消費国・地域の1人当たり砂糖消費量は図2の通りである。