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4 世界の砂糖需給に影響を与える諸国の動向(2024年6月時点予測)

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最終更新日:2024年7月10日

4 世界の砂糖需給に影響を与える諸国の動向(2024年6月時点予測)

2024年7月



 
 

2024/25年度の砂糖生産量はわずかに減少するも引き続き高水準を維持する見込み
 
2024/25年度(4月〜翌3月)のサトウキビ収穫面積は、873万ヘクタール(前年度比4.2%増)とやや増加が見込まれている(表)。一方、サトウキビ生産量は、5月の単収が前年並みであったものの、中南部地域で平年より乾燥した気候が続き、将来的な収量の低下が予想されていることから、6億7077万トン(同5.9%減)とやや減少が見込まれている。

 砂糖生産量は、5月中旬までの中南部地域の実績が前年の同時期の実績を上回るなど順調であるが、記録的な生産量となった23/24年度には及ばず、4902万トン(同0.7%減)とわずかな減少が見込まれている。砂糖輸出量は、インド産やタイ産の輸出が振るわないことから、引き続き国際市場でのブラジル産砂糖の堅調な需要が期待され、3876万トン(同2.7%増)とわずかに増加が見込まれている。




 

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2023/24年度の砂糖輸出量は減産と国内供給の確保により大幅に減少する見込み
 
2023/24年度(10月〜翌9月)のサトウキビの収穫面積は、ほぼ収穫期を終えていることから、5月予測と同じく522万ヘクタール(前年度比4.1%減)とやや減少が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、主産地であるマハラシュトラ州では前年を上回るものの、ウッタル・プラデーシュ州東部では冬季の降雨が少なかったことや赤腐病(red rot)(注)の発生で不作傾向となったことなどから、4億3694万トン(同4.2%減)とやや減少が見込まれている。

 砂糖生産量は、同国政府がサトウキビ由来のエタノール生産を制限し、引き続き砂糖への仕向けを優先させているが、ウッタル・プラデーシュ州でのサトウキビの減産などにより、3468万トン(同2.0%減)とわずかな減少が見込まれている。砂糖輸出量は、砂糖の減産見込みに加え同国政府による輸出制限により、412万トン(同52.3%減)と大幅な減少が見込まれている。

(注)真菌の感染によって引き起こされる病気で、茎の内部が腐り、赤色に変色する。サトウキビの単収や砂糖の回収率に深刻な影響を及ぼすとされている。




 

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2023/24年度の砂糖生産量はかなり大きく、輸入量は大幅に増加する見込み
 
2023/24年度(10月〜翌9月)のサトウキビの収穫面積は、116万へクタール(前年度比5.3%増)とやや増加が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、広西チワン族自治区と雲南省での1月の降霜が生育の懸念材料となっていたものの、サトウキビの収穫作業は順調に進んだため、7329万トン(同17.1%増)と大幅な増加が見込まれている。

 てん菜の収穫面積は、内モンゴル自治区で農家が他の競合作物を選択したことなどから、18万ヘクタール(同1.1%減)とわずかな減少が見込まれている。てん菜生産量は、収穫面積が減少する中で、機械化が進んだことなどから単収が増加したことで、943万トン(同8.2%増)とかなりの程度増加が見込まれている。

 砂糖生産量は、原料作物の生産回復を背景に1081万トン(同11.5%増)とかなり大きく増加し、21/22年度の水準にまで回復が見込まれている。輸入量は、引き続き需給ギャップを埋めるための一定の輸入量が予想されている。特に国際価格が下落した5月以降の市場では活発な動きを見せていることから、750万トン(同27.5%増)と大幅な増加が見込まれている。



 

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