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最終更新日:2024年8月9日
【粗糖の輸入動向】
5月の輸入量は前年同月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2024年5月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14-200の豪州)の輸入量は、12万5656トン(前年同月比21.2%増、前月比2.3倍)であった(図1)。
輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖についてはタイおよび米国、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。
タイ
2万21トン(前年同月比4.5%減、前月比10.0倍)
米国
19トン(前年同月および前月輸入実績なし)
豪州
10万5616トン(前年同月比27.7%増、前月比2.0倍)
2024年5月の甘しゃ糖・分みつ糖の1トン当たりの輸入価格は、10万1172円(前年同月比14.1%高、前月比9.2%高)であった(図3)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
タイ
10万1043円(前年同月比13.9%高、前月比9.1%高)
米国
23万6474円(前年同月および前月輸入実績なし)
また、同月における甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、9万5639円(前年同月比3.8%高、前月比3.3%高)であった(図4)。
【含みつ糖の輸入動向】
5月の輸入量は前年同月から大幅に増加
財務省「貿易統計」によると、2024年5月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、508トン(前年同月比56.3%増、前月比31.8%減)であった(図5)。
輸入先は中国、タイ、フィリピンおよびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。
中国
431トン(前年同月比2.5倍、前月比11.9%増)
タイ
42トン(同71.2%減、同86.6%減)
フィリピン
34トン(同8.5倍、同34倍)
インド
1トン(同66.7%減、同80.0%減)
2024年5月の1トン当たりの輸入価格は、18万5350円(前年同月比32.8%高、前月比4.3%高)であった(図7)。
国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。
中国
18万2650円(前年同月比14.8%高、前月比1.0%安)
タイ
15万9262円(同47.8%高、同0.6%高)
フィリピン
24万8235円(同30.2%安、同55.3%安)
インド
30万7000円(同10.7%高、前月比24.4%安)
【加糖調製品の輸入動向】
5月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなりの程度減少
財務省「貿易統計」によると、2024年5月の加糖調製品の輸入量は、2万9615トン(前年同月比9.0%減、前月比3.7%減)であった(図8)。
品目別の輸入量は、表4の通りであった。
6月の移出量は前年同月並み
2024年6月の異性化糖の移出量は、7万8215トン(前年同月比0.2%減、前月比3.8%増)であった(図9)。
同月の種類別の移出量は、次の通りであった(図10)。
果糖含有率40%未満
285トン(前年同月比37.0%減、前月比8.2%減)
同40%以上50%未満
1万9125トン(同1.4%減、同1.6%増)
同50%以上60%未満
5万7559トン(同0.4%減、同4.2%増)
同60%以上
1246トン(同71.7%増、同24.1%増)
【市場価格】
砂糖・異性化糖ともに前月と同水準で推移
6月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。
上白糖(大袋)
東京
1キログラム当たり249〜251円
大阪
同249〜251円
名古屋
同252円
関門
同254円
上白糖(小袋)
東京
1キログラム当たり261〜265円
大阪
同264〜265円
本グラニュー糖(大袋)
東京
1キログラム当たり254〜256円
大阪
同254〜256円
名古屋
同257円
ビート・グラニュー糖(大袋)
東京
1キログラム当たり249〜251円
大阪
同249〜251円
名古屋
同250円
6月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。
果糖分42%もの
1キログラム当たり166〜167円
果糖分55%もの
同172〜173円
【小売価格】
6月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で68.4円
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける6月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、258.9円(前年同月差27.4円高、前月差0.9円高)であった。最も高かったのは北海道で、最も安かった関東などとの価格差は68.4円であった。
同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。
(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県
中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
6月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で67.5円
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける6月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、315.2円(前年同月差34.0円高、前月差1.5円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関西との価格差は67.5円であった。
同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。
6月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で63.7円
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける6月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、301.4円(前年同月差31.2円高、前月差1.3円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関西との価格差は63.7円であった。
同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。
【支出金額および購入数量】
5月の砂糖の支出金額は前年同月からやや上昇
総務省「家計調査」によると、2024年5月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は31回、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は103円(前年同月比3.0%高、前月比21.2%高)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、325グラム(同6.9%増、同31.6%増)であった(図12)。