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3 世界の砂糖需給に影響を与える諸国の動向(2024年8月時点予測)

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最終更新日:2024年9月10日

3 世界の砂糖需給に影響を与える諸国の動向(2024年8月時点予測)

2024年9月



 

2024/25年度のサトウキビ生産量はかなりの程度減少する見込み
 
2024/25年度(4月〜翌3月)のサトウキビ収穫面積は、874万ヘクタール(前年度比4.0%増)とやや増加が見込まれている(表)。一方、サトウキビ生産量は、中南部地域での干ばつにより、サトウキビの変色や枯死など不作が懸念されることで、6億6294万トン(同7.0%減)とかなりの程度減少が見込まれている。

 砂糖生産量は、干ばつによる影響でサトウキビに含まれる砂糖の主成分であるショ糖の割合が減少していることから、4709万トン(同4.5%減)とやや減少が見込まれている。砂糖輸出量は、インドの輸出制限やタイの減産により、引き続き国際市場でのブラジル産砂糖に対する堅調な需要が期待される中で、減産を背景に3683万トン(同2.3%減)とわずかに減少が見込まれている。
 


 

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2023/24年度の砂糖輸出量は減産と国内供給の確保により大幅に減少する見込み
 
2023/24年度(10月〜翌9月)のサトウキビ収穫面積は、555万ヘクタール(前年度比2.0%増)とわずかに増加が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、主産地であるウッタル・プラデーシュ州やマハラシュトラ州での減産などにより、4億4474万トン(同2.4%減)とわずかに減少が見込まれている。

 砂糖生産量は、ウッタル・プラデーシュ州でサトウキビが大量にジャグリー(注)生産へ仕向けられ、製糖工場での破砕量が減少したことなどから、3468万トン(同2.0%減)とわずかな減少が見込まれている。砂糖輸出量は、同国政府による砂糖の輸出制限により、414万トン(同52.1%減)と大幅な減少が見込まれている。前述の通りISMAが、政府に対して余剰分の砂糖について輸出許可を要請するなどの動きはあるものの、政府は輸出制限を継続する意向を示している。

(注)アジアや米国の一部地域で伝統的に製造される含蜜糖。




 

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2023/24年度の砂糖生産量はかなり大きく、輸入量は大幅に増加する見込み
 
2023/24年度(10月〜翌9月)のサトウキビの収穫面積は、110万へクタール(前年度比0.2%減)と前年度並みが見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、当初、24年1月に広西チワン族自治区と雲南省で発生した降霜が生育の懸念材料とされていたが、収穫作業が順調に進んだことで、7312万トン(同16.8%増)と大幅な増加が見込まれている。

 てん菜の収穫面積は、内モンゴル自治区で農家が他の競合作物を選択したことなどから、17万ヘクタール(同8.2%減)とかなりの程度減少が見込まれている。てん菜生産量は、機械化の推進などにより単収が増加したことで、938万トン(同7.6%増)とかなりの程度増加が見込まれている。

 砂糖生産量は、原料作物の生産回復を背景に1077万トン(同11.0%増)とかなり大きく増加し、21/22年度の水準までの回復が見込まれている。砂糖輸入量は、引き続き需給ギャップ是正のために一定の輸入量が予想されていることから、730万トン(同24.1%増)と大幅な増加が見込まれている。




 

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