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2 国際価格の動向

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最終更新日:2024年12月10日

2 国際価格の動向

2024年12月



ニューヨーク粗糖先物相場の動き(10/1〜11/7)
〜10月はレアル安やブラジルの降雨予報により緩やかに下落〜

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 2024年10月のニューヨーク粗糖先物相場(3月限(がつ ぎり))の推移を見ると、1日は原油高(注1)により1ポンド当たり22.97セント(注2)と前取引日から上昇したものの、2日はブラジルの降雨予報で干ばつの懸念が和らいだことにより、同22.68セントと値を下げた。3日は原油高により上昇したが、4日以降はレアル安(注3)とブラジルの降雨予報などで下落に転じ、9日には同22.04セントとなった。10日以降は原油高およびブラジル産砂糖の生産量減少を受け、15日には同22.82セントまで上昇した。16日以降はブラジルの降雨予報やレアル安などから下落基調となり、22日は同21.73セントをつけた。23日は世界有数の製糖企業が25年前半にブラジル産砂糖が減産との見通しを発表したことで急激な上昇を見せたが、24日以降はブラジルサトウキビ産業協会(UNICA)が中南部地域の砂糖増産を発表したことで緩やかに下落し、28日には同21.96セントとなった。29日以降はブラジルの大雨予報によるサトウキビの収穫遅れの懸念から、31日には同22.74セントまで上昇した。

 11月に入ると、1日以降はレアル安やブラジルの降雨予報で下落したものの、5日以降はレアル高により緩やかに上昇し、7日には同22.20セントまで回復した。

(注1)一般に、原油価格が上昇すると、石油の代替燃料であるバイオエタノールの需要も増加する。バイオエタノールの需要増加により、その原料作物(サトウキビ、てん菜など)のバイオエタノール生産への仕向けが増える一方、それらから生産される食品(サトウキビの場合は砂糖)の生産・供給が減ると想定される。食品用途仕向けの度合いが小さくなるほど需給がひっ迫し、当該食品の価格を押し上げる方向に作用する。
(注2)1ポンドは約453.6グラム、1米セントは1米ドルの100分の1。

(注3)粗糖は米ドル建てで取引されるため、米ドルに対してレアルが下落すると、相対的にブラジル産粗糖の価格競争力が高まる。世界最大の砂糖輸出国ブラジルの輸出意欲が高まると、需給の緩和につながることから、価格を押し下げる方向に作用する。
 
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