ホーム > 砂糖 > 砂糖の国際需給・需給レポート > 3 世界の砂糖需給に影響を与える諸国の動向(2024年11月時点予測)
最終更新日:2024年12月10日
2024/25年度のサトウキビ生産量はかなりの程度減少する見込み
2024/25年度(4月〜翌3月)のサトウキビ収穫面積は、876万ヘクタール(前年度比4.2%増)とやや増加が見込まれている(表)。一方、サトウキビ生産量は、主産地である中南部地域の干ばつや森林火災の影響を受け、6億6450万トン(同6.8%減)とかなりの程度減少が見込まれている。
砂糖生産量は、10月前半までの中南部地域の累計生産量は前年を上回って推移しているものの、干ばつや森林火災により今後の収穫量減少が予想され、4582万トン(同7.1%減)とかなりの程度減少が見込まれている。砂糖輸出量は、インド産砂糖の輸出制限から、引き続き国際市場でのブラジル産砂糖の堅調な需要が期待されるものの、減産を背景に3551万トン(同5.8%減)とやや減少が見込まれている。
2024/25年度の砂糖輸出量は大幅に減少する見込み
2024/25年度(10月〜翌9月)のサトウキビ収穫面積は、517万ヘクタール(前年度比6.8%減)とかなりの程度減少が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、モンスーンにより十分な雨量は確保できたものの、収穫面積の減少により、4億2642万トン(同4.1%減)とやや減少が見込まれている。
砂糖生産量は、インド政府が製糖工場でのサトウキビ由来のエタノール生産制限を解除したことなどから、3132万トン(同9.7%減)とかなりの程度減少が見込まれている。インド砂糖・バイオエネルギー製造業者協会(ISMA)による11月時点の推計によると、主産地であるウッタル・プラデーシュ州およびカルナータカ州での生産量は前年度並みとなるものの、同じく主産地であるマハラシュトラ州では減産が見込まれている。砂糖輸出量は、輸出制限の継続やサトウキビ由来のエタノール生産解禁により、332万トン(同19.4%減)と大幅な減少が見込まれている。
2024/25年度の砂糖輸出量は砂糖の増産を背景に大幅に増加する見込み
2024/25年度(10月〜翌9月)のてん菜収穫面積は、生産量上位国であるフランス、ドイツ、ポーランドを中心に各国で増加が見込まれることから、156万ヘクタール(前年度比11.7%増)とかなり大きく増加が見込まれている(表)。てん菜生産量は、収穫面積の増加により、1億1514万トン(同15.4%増)とかなり大きく増加が見込まれている。
砂糖生産量は、てん菜の増産と主産地での単収増加を背景に1771万トン(同14.4%増)とかなり大きく増加が見込まれている。砂糖輸出量は、砂糖の増産を背景に219万トン(同3.8倍)と大幅な増加が見込まれている。