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砂糖類の国内需給

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最終更新日:2024年12月10日

砂糖類の国内需給

2024年12月

調査情報部

1 需給見通し

 農林水産省は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(昭和40年法律第109号)により、四半期ごとに砂糖および異性化糖の需給見通しを公表している。令和6年9月に公表した「令和6砂糖年度における砂糖及び異性化糖の需給見通し(第1回)」の概要は、次の通り(詳細は2024年11月号参照)。









 
1

2 輸入動向

【粗糖の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月からかなりの程度増加
 
財務省「貿易統計」によると、2024年9月の甘しゃ糖・分みつ糖(HSコード 1701.14-110)および甘しゃ糖・その他(同1701.14-200の豪州)の輸入量は、15万8674トン(前年同月比10.0%増、前月比2.1倍)であった(図1)。

 輸入先は甘しゃ糖・分みつ糖についてはタイ、甘しゃ糖・その他については豪州で、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図2)。

 タイ
 6446トン(前年同月比7.6%増、前月比50.2%減)

 豪州
 15万2228トン(同10.1%増、同2.5倍)




 

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 2024年9月の甘しゃ糖・分みつ糖の1トン当たりの輸入価格は、8万4750円(前年同月比17.6%安、前月比12.4%安)であった(図3)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 タイ
 8万4750円(前年同月比17.3%安、前月比12.4%安)

 また、同月における甘しゃ糖・その他の豪州からの高糖度原料糖の1トン当たりの輸入価格は、7万9290円(前年同月比16.0%安、前月比11.9%安)であった(図4)。



 
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【含みつ糖の輸入動向】
9月の輸入量は前年同月から大幅に増加
 
財務省「貿易統計」によると、2024年9月の含みつ糖(HSコード 1701.13-000、1701.14-190)の輸入量は、374トン(前年同月比28.5%増、前月比6.2倍)であった(図5)。

 輸入先は中国、フィリピン、コスタリカおよびインドで、国・地域別の輸入量は次の通りであった(図6)。

 中国
 292トン(前年同月比7.7%増、前月比8.1倍)

 フィリピン
 61トン(前年同月輸入実績なし、同2.7倍)

 コスタリカ
 20トン(前年同月および前月輸入実績なし)

 インド
 1トン(前年同月輸入実績なし、前月同)








 2024年9月の1トン当たりの輸入価格は、19万4955円(前年同月比13.5%高、前月比27.1%安)であった(図7)。

 国・地域別の1トン当たりの輸入価格は、次の通りであった。

 中国
 16万9914円(前年同月比0.2%高、前月比20.7%安)

 フィリピン
 29万8098円(前年同月輸入実績なし、同12.3%安)

 コスタリカ
 24万4800円(前年同月および前月輸入実績なし)

 インド
 21万8000円(前年同月輸入実績なし、前月比58.3%安)
 

4

【加糖調製品の輸入動向】
9月の加糖調製品の輸入量は前年同月からかなり大きく減少
 
財務省「貿易統計」によると、2024年9月の加糖調製品の輸入量は、3万800トン(前年同月比11.3%減、前月比1.7%減)であった(図8)。

 品目別の輸入量は、表4の通りであった。
 



 

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3 異性化糖の移出動向

10月の移出量は前年同月並み
 
2024年10月の異性化糖の移出量は、6万2403トン(前年同月比0.3%増、前月比2.1%増)であった(図9)。

 同月の種類別の移出量は、次の通りであった(図10)。

 果糖含有率40%未満
 272トン(前年同月比27.4%減、前月比13.4%増)

 同40%以上50%未満
 1万6988トン(同7.7%増、同7.0%増)

 同50%以上60%未満
 4万4266トン(同2.4%減、同0.7%増)

 同60%以上
 876トン(同19.7%増、同14.8%減)




 

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4 価格動向

【市場価格】
砂糖・異性化糖ともに前月と同水準で推移

 10月の糖種別・地域別の砂糖価格(日経相場)は、次の通りであった。

 上白糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり249〜251円

 大阪
 同249〜251円

 名古屋
 同252円

 関門
 同254円

 上白糖(小袋)
 東京
 1キログラム当たり261〜265円

 大阪
 同264〜265円

 本グラニュー糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり254〜256円

 大阪
 同254〜256円

 名古屋
 同257円

 ビート・グラニュー糖(大袋)
 東京
 1キログラム当たり249〜251円

 大阪
 同249〜251円

 名古屋
 同250円

 10月の異性化糖の価格(日経相場、大口需要家向け価格、東京、タンクローリーもの、JAS規格品、水分25%)は、次の通りであった。

 果糖分42%もの
 1キログラム当たり168〜169円

 果糖分55%もの
 同175〜176円

【小売価格】
10月の上白糖小袋の地域間の価格差は最大で59.8円 
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける10月の上白糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、261.1円(前年同月差16.8円高、前月差0.4円安)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関東などとの価格差は59.8円であった。

 同月の地域別(注)の平均小売価格は、次の通りであった(表5)。

(注)地域の内訳は、次の通りである(以下同じ)。
  関東など:茨城県、栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県
  首都圏:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県 
  中部:新潟県、富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、愛知県
  関西:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県
 

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10月のグラニュー糖小袋の地域間の価格差は最大で71.0円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける10月のグラニュー糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、323.6円(前年同月差28.4円高、前月差4.8円高)であった。最も高かったのは東北で、最も安かった関西との価格差は71.0円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表6)。




 

10月の三温糖小袋の地域間の価格差は最大で61.5円
 
KSP-POSデータ(全国501店舗)によると、スーパーにおける10月の三温糖小袋(1キログラム)の平均小売価格は、307.1円(前年同月差22.7円高、前月差3.2円高)であった。最も高かったのは中国・四国で、最も安かった関西との価格差は61.5円であった。

 同月の地域別の平均小売価格は、次の通りであった(表7)。

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【支出金額および購入数量】
9月の砂糖の支出金額は前年同月からかなり大きく上昇
 
総務省「家計調査」によると、2024年9月における100世帯当たりの砂糖の購入頻度は26回、1世帯(二人以上)当たりの支出金額は80円(前年同月比12.7%高、前月同)であった(図11)。また、同月の1世帯当たりの砂糖の購入数量は、261グラム(同7.0%増、同3.0%減)であった(図12)。
 



 

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