ホーム > 砂糖 > 砂糖の国際需給・需給レポート > 4 世界の砂糖需給に影響を与える諸国の動向(2024年12月時点予測)
最終更新日:2025年1月10日
2024/25年度のサトウキビ生産量はかなりの程度減少する見込み
2024/25年度(4月〜翌3月)のサトウキビ収穫面積は、876万ヘクタール(前年度比4.2%増)とやや増加が見込まれている(表)。一方、サトウキビ生産量は、主産地である中南部地域の干ばつや火災の影響を受け、6億6940万トン(同6.1%減)とかなりの程度減少が見込まれている。
砂糖生産量は、干ばつや火災によるサトウキビの減産を背景に、4627万トン(同6.2%減)とかなりの程度減少が見込まれている。砂糖輸出量は、インド産砂糖の輸出制限から、引き続き国際市場でのブラジル産砂糖の堅調な需要が期待されるものの、減産を背景に3590万トン(同4.7%減)とやや減少が見込まれている。
2024/25年度の砂糖輸出量は大幅に減少する見込み
2024/25年度(10月〜翌9月)のサトウキビ収穫面積は、517万ヘクタール(前年度比6.8%減)とかなりの程度減少が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、収穫面積の減少と一部地域で発生した赤腐病(red rot)(注)の影響により、4億2249万トン(同5.0%減)とやや減少が見込まれている。
砂糖生産量は、政府が製糖工場でのサトウキビ由来のエタノール生産制限を解除したことなどから、3143万トン(同9.4%減)とかなりの程度減少が見込まれている。砂糖輸出量は、輸出制限の継続やサトウキビ由来エタノールの生産解禁により、334万トン(同19.5%減)と大幅な減少が見込まれている。
(注)真菌の感染によって引き起こされる病気であり、茎の内部が腐り、赤色に変色する。サトウキビの単収や砂糖の回収率に深刻な影響を及ぼすとされている。
2024/25年度の砂糖輸入量は大幅に減少する見込み
2024/25年度(10月〜翌9月)のサトウキビの収穫面積は、118万へクタール(前年度比7.3%増)とかなりの程度増加が見込まれている(表)。サトウキビ生産量は、主産地である広西チワン族自治区と雲南省が天候に恵まれたことで、7745万トン(同5.9%増)とやや増加が見込まれている。
てん菜の収穫面積は、22万ヘクタール(同29.3%増)と大幅な増加が見込まれている。てん菜生産量は、主産地の内モンゴル自治区で8月以降のまとまった雨が根中糖分上昇の妨げになるという懸念材料はあるものの、これまでの良好な生育状況により、1137万トン(同21.3%増)と大幅な増加が見込まれている。
砂糖生産量は、原料作物の増産を背景に1183万トン(同9.8%増)とかなりの程度増加が見込まれている。砂糖輸入量は、引き続き国内の需給ギャップ是正のために一定の輸入量が予想されているものの、国内の生産見通しが改善していることから、513万トン(同31.4%減)と大幅な減少が見込まれている。