4　日本の主要輸入先の動向（2025年2月時点予測）

2024/25年度の砂糖輸出量はかなり大きく減少見込み
　2024/25年度（4月〜翌3月）のサトウキビ収穫面積は、35万ヘクタール（前年度比1.1％増）とわずかな増加が見込まれている（表）。サトウキビ生産量は、頻発した豪雨と豪州最大の精糖企業で発生したストライキなどで収穫が遅れ、2914万トン（同0.5％減）とわずかな減少が見込まれている。現地報道によれば、一部の製糖工場を除いて24/25年度の製糖を終えたとされている。

　砂糖生産量は、収穫の遅れがサトウキビの品質と供給の双方に影響を及ぼしたことなどから、394万トン（同4.5％減）とやや減少が見込まれている。砂糖輸出量は、アジア地域向けを中心に引き続き多くの需要があるものの、砂糖の減産見込みにより、292万トン（同12.9％減）とかなり大きく減少が見込まれている。
 

2024/25年度の砂糖輸出量は大幅な増加見込み
　2024/25年度（10月〜翌9月）のサトウキビ収穫面積は、167万ヘクタール（前年度比10.0％増）とかなりの程度増加が見込まれている（表）。サトウキビ生産量は、収穫面積の増加と良好な気象条件のもと、9500万トン（同15.6％増）とかなり大きな増加が見込まれている。

　砂糖生産量は、23/24年度のサトウキビの減産とCCS^（注）の低下による減産の反動から、1132万トン（同21.9％増）と大幅な増加が見込まれている。砂糖輸出量は、インド産やブラジル産の輸出量減少が見込まれる中、砂糖の増産を背景に837万トン（同42.1％増）と大幅な増加が見込まれている。

（注）可製糖率：サトウキビのショ糖含有率、繊維含有率および搾汁液の純度から算出される回収可能な糖分の割合。